【巨人】阿部慎之助、正確なスローイングを披露 原監督「まだいけるな」

スポーツ報知
シートノックで二塁へ矢のような送球を見せた阿部(カメラ・杉山 彰一)

 巨人・阿部慎之助捕手(39)が4日、扇の要に帰ってきた。サンマリンスタジアムで今キャンプ初の投内連係が行われ、小林、炭谷、大城とともに捕手に入った。格別の存在感で場の空気を引き締めるだけでなく、二塁送球でも正確なスローイングを披露。原監督は正捕手を白紙として、厳しい競争が続くが昨季、巨人のヘッド兼バッテリーコーチを務めた村田真一氏(スポーツ報知評論家)は、阿部が正捕手となる可能性は十分あるとみている。

 懐かしそうに本塁ベース付近に陣取った。阿部が捕手の防具をつけ、扇の要に帰ってきた。今キャンプ初めて行われたシートノックで、二塁へ正確な送球を披露。原監督から「まだいけるな」と声をかけられた。

 「疲れますね。今までと体の使い方も全然違うし、下半身の張りも違うので」

 昨年までのキャンプは、一塁手として内野ノックに参加していた。見える景色も、動きも全く異なる。体には心地よい疲労感、表情には充実感が漂っていた。背番号「10」の捕手復帰。球場内の雰囲気はピリッと引き締まった。投内連係で大きな声を出す姿にはオーラがあった。

 昨秋、阿部が自ら原監督に志願して捕手復帰が決まった。指揮官は今オフ、阿部の一塁スタメン起用の可能性について「ない。そこまで頼りたくない。自分でキャッチャーというものを求めたわけだから。そこはキャッチャーで勝負」と話し、捕手一本としていた。

 阿部もそのつもりで、自主トレからトレーニングを重ねてきた。今キャンプでは炭谷、小林とともに捕球練習のメニューをこなすなど、精力的に体を動かしている。シートノック後にはブルペンに移動して高田とバッテリー。20歳右腕の力強い速球を「ヨーシ!」と声を出して捕球した。

 この日は打撃練習、ランニングでもたっぷり汗をかいてフルメニューを消化。「感覚を少しでも取り戻していけたらいいですね」。3月に40歳になる捕手・阿部が元気に調整を進めている。(片岡 優帆)

巨人

×