【巨人】丸、由伸氏直伝“天才の極意”でいきなり快音「試し、試しやっていきます」

スポーツ報知
フリー打撃で快音を響かせる丸(カメラ・杉山 彰一)

 巨人の丸佳浩外野手(29)が4日、“天才の極意”を即実践した。巨人前監督、高橋由伸氏(43)=スポーツ報知評論家=と3日に対談。その中で伝授されたタイミングの取り方を、この日のフリー打撃でさっそく試した。91スイングで安打性28本、4本のサク越えに「難しいですね。試し、試しやっていきます」と振り返った。そのフリー打撃を由伸氏も見守った。

 頭の中には、天才打者の極意が刻まれていた。打席に立った丸は、投手の動きの中の“ある箇所”に意識を置いた。屋外フリー打撃では左右の打撃投手、マシン打撃合わせて91スイングで4本のサク越え、安打性は28本。急激に打撃フォームを変えたわけではないが、丸に新たな引き出しが加わった瞬間だった。

 きっかけは3日に行われた高橋由伸氏との対談だった。球界屈指の好打者・丸がある悩みを打ち明けた。

 丸「僕はもともとタイミングを取るのが下手なんですが、どういう意識で取られていましたか」

 昨季39本塁打&97打点で2年連続セ・リーグMVPに輝いたスラッガーが、野球人としてまだまだ成長するために、現役通算1819試合で1753安打、321本塁打をマークした天才打者に助言を求めたのだ。

 由伸氏は「どこから始動するのかが一番、タイミングの肝になるからね」と同調した上で、自身の打撃理論を包み隠すことなく明かした。

 由伸氏「僕は投手が握るボールが自分の一番遠くにいった時に、自分も遠くにいくイメージ。要はバットを引いてトップを作って距離をつくる感じかな」

 さらに、言葉を補足した。

 同氏「(投手が)テイクバックした時に合わせると遅れるから、そのちょっと前に。そうすればお互い(の球とグリップ)が一番遠くに離れる。それをイメージしていた。物理的には一番時間が取れるからね。参考になれば」

 これまで、投手の軸足の動きから始動のタイミングを探ってきたという丸。初めて知った由伸氏の打撃理論に「そういう考えを今まで持ってなかったです」と驚きの表情を見せた。そして「実際にやってみてどう感じるかはまた違うと思いますけど、そこはすぐにやってみます」と、即実践することを宣言していたのだ。

難しいです この日、“由伸理論”を導入して臨んだフリー打撃を終え「勉強になりました。難しいですね。試し、試しやっていきます」と話しながらも、新たな発見にうれしそうだった。

 練習後には10日の紅白戦が巨人のデビュー戦になることも決定し「段階を踏んでやっているのでいい内容が出るように」。飽くなき探求心が、背番号8のさらなる成長につながっている。(後藤 亮太)

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