【巨人】菅野智之、圧倒的!原監督「マウンドに上がると話しかけづらい雰囲気持っている」

スポーツ報知
原監督が見つめる中、ブルペンで投げ込む菅野(カメラ・  生澤 英里香)

 巨人の菅野智之投手(29)が第1クール最終日の5日、4度目のブルペン投球に臨んだ。53球を投げ込んだエースは「いい形で締めくくることができた」と納得の表情。投げ込むことによって次々と修正点を潰しているように映る右腕に対し、原監督は「ほどほどに」とストップをかけつつ「成長の跡が見られる」と厚い信頼を寄せた。

 誰もが、菅野ワールドに引き込まれていた。マウンド後方で満足そうな笑みを浮かべる原監督。ミットを鳴らし、「ナイスボール!」を連呼するブルペン捕手。「前回の(ブルペンで)課題だった直球も決まっていたし、低めに強い球が投げられました。いい形で第1クールを締めくくることができたと思います」。糸を引くように伸びる球あり、絶妙のコースに決まる球あり。審判も、ファンも、報道陣も、エースの53球に見とれた。

 キャンプ初日から3連投し、1日空けて再びブルペン入りした。第1クール5日間で4度目の投球。投げ終わった直後、菅野に対して「ほどほどに」と声をかけた原監督は「非常に体調がいいんでしょうね。休み前ということでかなり力を入れたんでしょうけれども、腹八分目ということがとてもいいわけだから。そのへんはあまり力まずに、少し手綱を引いたというところ」とうなった。

 体の状態が充実しているからブルペンに入れ、ブルペンに入れるから投球の修正が進む。「スライダーも、よりベースの近くで曲がっていた。いい状態を維持できています。(ブルペン入りの)頻度を上げて、研ぎ澄ませていきたい」。左足を踏み込む際のマウンドの掘れ方が深い時は、右足の使い方に問題が生じているサインだというが、その点に関しても「今日はよかったです」とうなずいた。投球の頻度が多いことは、順調に完成形へと近づいているということだ。

 菅野は今キャンプ、投手キャプテンに今村を指名したが、大黒柱として後輩たちへの気配りは忘れない。若手主体で行われた3日の紅白戦に触れ「(打ち込まれた)高田は翌日にすぐ修正していた。いい姿勢だと思う。結果が出た選手は、もっと良くなるという向上心を持ってほしい」と求めた。

 菅野らベテラン主力の実戦登板は沖縄移動後になる予定。3年間チームを離れていた指揮官も「自分の世界というかね。マウンドに上がると、ちょっと話しかけづらいような、そういう雰囲気を持っている。成長の跡というのは見られるなと思いますね。リーダー意識も持っていますしね」と、頼もしげに背番号18を見つめていた。(尾形 圭亮)

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