【巨人】ドラ1高橋“鮮烈デビュー”陽・阿部・岡本から三振!原監督「今日は一番目立った」

スポーツ報知
気合の入った表情でシート打撃に登板した高橋は好投を見せる(カメラ・泉 貫太)

 巨人のドラフト1位・高橋優貴投手(22)=八戸学院大=が5日、初の実戦登板となるシート打撃で打者7人を1安打に抑え、陽、阿部、岡本から三振を奪う“鮮烈デビュー”を飾った。原監督が「今日は一番目立った投手だった」と評価し、宮本投手総合コーチは「2ケタ勝つピッチャーのレベル。先発ローテーションの『先発ロー』まで来た」と絶賛。即戦力ルーキーが目標とする開幕ローテーション入りを強くアピールした。

 「プロの打者と早く対戦したい」と熱望していた高橋が初の実戦マウンドで躍動した。カウント1ボールからスタートする変則シート打撃。先頭の岡本には「力が入った」とフルカウントから四球を与えたが、その後は圧巻だった。ゲレーロを一ゴロに打ち取ると、陽をスクリューボール、阿部をスライダーで連続空振り三振に斬って取った。

 続く丸を一ゴロに打ち取ると、坂本勇には中前打されたが、岡本をスクリューで見逃し三振。「緊張しましたが、今できることはやれたかなと。いいバッターと対戦できるので、楽しんでいこうと思いました。真っすぐが思った所に行かなかったけど、変化球はいつもより投げられました」。巨人の誇る中軸相手に1安打1四球3奪三振と堂々の快投を披露した。

 上々の内容を「スクリューがいいと思ったらスライダーがいい。いい変化球が2つある。これがプロとして、先発としていけるなと実感した」と宮本投手総合コーチは絶賛。「先発ローテーションの『先発ロー』まできたんじゃない? あとは『テーション』次第。『ロ』の字は見えたよ、くっきりと。(OBの高橋)尚成よりは上。2ケタ勝つピッチャーのレベルまでいってると思う。初登板でここまでやるというのは彼の持っている何かを感じた」と能力の高さを改めて感じ取った様子だ。

 原監督も「非常に実戦的な投手だと感じました。今日は一番目立った投手」と高評価。一方、「あまり手放しに褒めることが彼の成長を妨げるのではないかというね。プロは甘くないよと教えておかないと」と手綱を締めることも忘れなかったが、その表情は穏やかだった。

 課題も明確になった。坂本勇には苦手とするクイックで投じ、中前打を浴びた。「真っすぐを打たれ、まだまだだと感じさせられた部分がある。もっともっとレベルアップしたいです」と早くも第2クールへ向け、やる気を見せている。

 「初めてはたまたま抑えられるかもしれないけど、(シーズンは)同じバッターと何度も対戦する。今のままじゃ抑えるのは厳しいと思います」。結果を出したものの、左腕におごりは一切ない。目標の開幕ローテーションをつかむまで、謙虚に、がむしゃらに腕を振り続ける。(河原崎 功治)

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