【巨人】新しい「尊敬しあえる」巨人軍…担当記者が見た

スポーツ報知
原辰徳監督

 巨人が11日、春季宮崎キャンプを打ち上げた。原辰徳監督(60)は総括会見で宮崎での収穫を問われたが、評価を先送りにしてサバイバルの継続を宣言。13日からは沖縄へと場所を移し、2次キャンプに突入するが、紅白戦などでアピールに成功した立岡ら5選手が昇格、代わって1軍から高田、重信が2軍合流となり、計36人のメンバーを連れていく。指揮官は「またシャッフルはあります」と今後の入れ替えも示唆。巨人担当キャップの西村茂展記者が「見た」で指揮官の思いに迫る。

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 原監督は昨秋の就任以降、選手に自主性を持たせ、選手たちに“考える野球”を植えつけている。この春の宮崎において、個人的に最大のトピックスと思えたのは、3度の紅白戦、2度の一か所打撃で全て投手がサインを出して、投球を組み立てていたことだった。

 まずは投手に自立を求める形で入ったが、そこには捕手側にも、各投手の性格を含めた特徴を把握させる意味合いもある。指揮官は「やっぱり求め合うということが大事なこと。お互いが頼り、お互いが求め合うような、リスペクトしあう関係がバッテリー間には必要。いい時はOKで、ちょっと打たれ出すと首を振り出すというのは果たしていかがなものか」と狙いを説明した。

 完全に納得した形で投げるのと、わずかでも疑問を持ちつつ投げるのでは、同じ球でも質が変わってくるだろう。原監督はその事象に「意思力」という言葉を用いる。念ずれば通ず、は絶対ではないかもしれないが、念じなければ通じないのは間違いない。

 最後の手締めのあいさつ。主将の坂本勇は優勝へ向け「選手一人一人が考える力をつけ、自覚を持ち」という言葉を使った。これも原監督の狙いを、選手が理解し、相互リスペクトを象徴する言葉に感じた。

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