【巨人】原監督、投手陣にフェースガード付きヘルメット義務化へ 野手も使用者急増

原巨人が今季、フェースガード付きヘルメットを本格導入することが12日、分かった。原監督がナインに使用を勧めており、主力野手の大半がシーズンでの使用を決め、投手陣は着用を“義務化”する方針。顔面死球の影響による長期離脱を避け、内角球への恐怖心を和らげる効果を期待できる同アイテムで、リスクマネジメントをしつつ、打力向上を狙っていく。チームは13日に沖縄へ移動し、第2次キャンプインとなる。
原巨人が危機管理を徹底する。今季からフェースガード付きヘルメットを本格導入することが分かった。原監督が使用を推奨しており、主力野手の大半が取り入れ、投手陣は着用を“義務化”する方針だ。
日本では丸が広島にいた昨季から着用していたことでなじみつつある同アイテム。狙いは故障のリスクを極力減らすためだ。顔付近への死球は、頬骨や鼻骨の骨折など大ケガにつながりやすい。特に主力打者は相手の厳しい内角攻めも想定される。そんな内角のボールへの恐怖心を和らげ、思い切り踏み込める効果も期待できる。
すでに「C―FLAP」と呼ばれる特製パーツを取り寄せ、球団スタッフがそれぞれのヘルメットに手作業で装着。テストでは、145キロに設定されたマシンの球を当てても破損することはなかったという。打席内だけでなく出塁して走者となった場合にも、それた送球から顔を守る役割も期待している。スライディングの際など回避行動が取りにくい動きでも、不慮の事故につながるケースを減らせるかもしれない。
すでに宮崎キャンプでも坂本勇、阿部、陽、ゲレーロ、ビヤヌエバ、炭谷がフェースガード付きを試験着用して練習や紅白戦に臨んでいた。坂本勇が「違和感はなかった。もうちょっと試してみます」と打撃への影響はなかったと明かし、丸も「自分の身を守るうえでは大事」と話している。岡本、小林も導入する見込みで、スタメン総フェースガードとなる可能性も高い。
チームは13日に宮崎から沖縄へと移動し、その日のうちに第2次キャンプインとなる。その沖縄での投手陣の打撃練習でも、フェースガード付きを使用予定。普段は打席に立つことが少なく、内角球に腰を引くケースも多かった投手陣だが、恐怖心を感じないことで打力向上につながれば、それも大きな効果だ。できる手は何でも打っていく。
◇頭部死球と復帰まで
▽ヤクルト・青木 18年6月30日の阪神戦(神宮)で右側頭部に死球。7月11日の巨人戦(神宮)で復帰した。
▽阪神・鳥谷 17年5月24日の巨人戦(甲子園)で顔面付近に投球を受けた。鼻骨骨折だったが、翌日の試合にはフェースガードを着用して代打出場。
▽巨人・片岡 15年8月7日の広島戦(東京D)で左側頭部へ死球を受け、救急搬送。9日にスタメン復帰した。
▽広島・会沢 12年8月2日のDeNA戦(横浜)で顔にぶつけられ、グラウンドから救急車で運ばれた。3日後にようやく練習復帰。
▽巨人・長野 11年8月7日の広島戦(マツダ)で顔面死球。頬骨骨折で、1週間後に戦列に戻った。