【巨人】原監督、新戦力の活躍に「これを彼らがどういうふうに思っているかでしょうね」…担当記者が見た

スポーツ報知
1回1死満塁、暴投で生還した三塁走者・丸〈8〉を迎える原監督(右から2人目)らベンチのナイン(カメラ・安藤 篤志)

◆練習試合 巨人11―1サムスン(16日・那覇)

 快勝した試合に落としたわずかな影を、原監督は見逃さなかった。試合後の会見。丸ら新戦力の華々しい活躍について問われ続けた最後、自ら切り出すようにある事実を指摘した。

 「今日は“後組”が1点も取れていない、というね。やっぱり、これを彼らがどういうふうに思っているかでしょうね」

 丸、坂本勇、岡本らを並べたスタメン組は、4回までに12安打11得点。それぞれが持ち味を発揮するアピール合戦となったが、4回の打席後や5回の守備から、スタメン全選手が交代し、それ以降、2安打無得点と沈黙した。

 随所に好プレーは見せていた。4回、左前安打したゲレーロの代走として出た立岡は、続くビヤヌエバの初球で二盗。同じ回に中島の代走として出場した吉川大は、1死一、二塁、打者・田中俊の時の二塁走者として、捕手がワンバウンド投球を止めきれなかったスキに三塁を陥れた。こぼしたと言っても、捕手の目の前。相当な頭の準備と勇気が伴わなければできない見事なスタートであり、鈴木外野守備走塁コーチがキャンプを通して続けている走塁の意識改革が進んでいることを証明した。

 それだけに、レギュラークラスを脅かすべき選手たちが、逆に結果を見せつけられる形となったのは、指揮官にとってもやや寂しく映ったのだろう。原監督はこの日のスタメンオーダーを「最善策はどこにあるかという視点で、その1種類」と話すにとどめ、今後もいろいろ試すつもりだ。若手の突き上げなくして競争は生まれず、競争なくしてチームの底上げはない。(巨人担当キャップ・西村 茂展)

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