【巨人】2番・丸が3打席連続適時打!吉川尚との脅威の1、2番が誕生

スポーツ報知
1回無死三塁、丸佳浩が右翼線適時二塁打(カメラ・相川 和寛)

◆練習試合 巨人11―1サムスン(16日・那覇)

 巨人は16日、今季初の対外試合となる韓国・サムスンとの練習試合(那覇)で11―1の大勝を収めた。広島からFAで加入した丸佳浩外野手(29)が「2番・中堅」でいきなり3打席連続タイムリー。正二塁手を目指す1番・吉川尚輝内野手(24)も3打数3安打をマークし、新1、2番コンビが存在感を示した。ビヤヌエバ、炭谷、中島らにもヒットが出て、超攻撃的オーダーが期待通りの爆発力を見せた。

 鮮やかなライナー性の打球が右翼線で弾むと、指笛交じりの大歓声が丸に注がれた。初回。わずか3球で、今季の打線への期待感は一気に高まった。先頭の吉川尚が2球目を右中間三塁打。続く丸は、相手右腕の初球の直球を確実に仕留め、適時二塁打を放った。「しっかり初球から振れる球を振れたこと、なおかつ前に飛ばせたことはよかった」。移籍後初の対外試合。いきなり結果を残した。

 勢いは止まらない。2回には無死一、三塁から右前適時打を放ち、3回には2死一、二塁から外角球を逆らわずに左前へ運び、3打席連続適時打。いずれもファーストストライクの変化球を仕留め、3スイングで3打点。「3打席ともボール球を見逃しながら、ゾーンに来た球を1球で仕留められた。結果だけ見れば良かったと思います。内容も悪くなかった」と納得の表情を浮かべた。

 今季の打線の目玉となる「2番・丸」には、基本的にバントではなく、ヒッティングで好機を拡大する役割が期待される。この日はさっそく機能した。それを生かしたのが1番に座った吉川尚だ。初回は三塁打。2、3打席目は走者を一塁に置いて、右前安打と二塁内野安打を放った。

 正二塁手獲得へアピールに成功した吉川尚は「今日はたまたまです。後ろにすごい打者が並んでいるので、何とか塁に出ることを意識しました」と謙虚だ。丸、3番・坂本勇、4番・岡本と並ぶ打線で得点を量産するには、先頭打者の役割が鍵を握る。昨季2年目で初の開幕スタメンをつかみながら、8月に左手を骨折して離脱。昨季以上の活躍を目指す16年ドラ1が、大勝劇の中で輝きを放った。

 丸も、吉川尚との相乗効果を期待している。1、2番コンビを組む可能性があり「(吉川尚が)塁に出れば嫌なランナーになってくれるので、僕としても打席の中での配球とかも組み立てやすくなる」と分析。さらに「お互いに、打走面で攻撃を展開できれば、理想ですかね。助け合いながらやっていけたら」とうなずいた。

 途中交代後はそろって室内練習場でマシン打撃を行った。途中から隣同士になり、打撃について身ぶり手ぶりで会話をする場面もあった。打順の組み合わせについては今後も最善のものを見つけていくことになるが、原監督は「(丸は)1打席目に初球から打てるという、あの準備はやっぱり見事」とたたえていた。

 17日は同一リーグのDeNAとの練習試合。「より内容のある打席を増やしていきたい」と背番号8。新1、2番コンビが、相手の脅威となる。(後藤 亮太)

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