【巨人】ドラ1高橋、開幕ローテへまた前進 強心臓!連打されても「慌てずにいけた」

スポーツ報知
KIA戦に先発登板して、帽子を飛ばすほどの力投を見せたルーキーの高橋(カメラ・相川 和寛)

◆練習試合 KIA5―7巨人(20日・那覇)

 巨人のドラフト1位・高橋優貴投手(22)=八戸学院大=が20日、初の対外試合となる韓国・KIA戦に先発し、強心臓ぶりを見せつけた。初回先頭に対していきなり3ボールとするも中飛に打ち取り、1点差とされた3回2死一、二塁では4番打者を仕留めて同点を阻止した。3回を4安打2失点にまとめ、原監督も「物おじしないところがいい」と評価。開幕ローテへまた一歩前進した。

 予定の3回を投げ終え、高橋はマウンドでほっとした表情を見せた。序盤2回は打者6人を完璧に抑え、得意のスクリューで2奪三振。北東北大学リーグ新記録となる、通算301三振を奪った決め球の威力を見せた。最速は145キロを計時し「(10日の)紅白戦やシートの時より真っすぐの強さが少しずつ出てきた。変化球も思ったところにいくようになりました」。

 どんな状況下でも落ち着いていた。初回に3点の援護をもらった直後、先頭にすべて直球で3ボール。そこからフルカウントまで持ち込み、中飛に打ち取ると波に乗った。宮本投手総合コーチも「先頭に3ボールからスライダー2球でストライク取って打ち取るなんて。なかなかああいったピッチングはできない」と絶賛。受けた小林も「変化球に自信がある。四球で自滅するタイプではないと思う。いい球でしたよ」と太鼓判を押した。

 3回には4連打を浴びて1点差とされ、なお1死一、二塁。遊ゴロ併殺で切り抜けたと思い一度ベンチに戻るも、打球が走者に当たり守備妨害の判定に。2死一、二塁で再開したが「慌てずにいけた」と4番を右飛に仕留め、同点を阻止した。原監督は「物おじしないところがいい」と度胸満点の投球に合格点を与えた。

 ルーキーの立場だが、プロでは先輩となる年下の高田や大江らと積極的に交流を図り、自身の野球観を伝えている。「大学でもやってた分、練習方法とか教えてあげられることはあるのかなと。人に教えることで自分の中でも整理ができる。ライバルですけど、同じチームなのでそこは協力してやっていきたいと思ってます」。自身は菅野ら先輩たちから数々の助言を受け成長を続けている。

 試合後には天を仰いでランニング。悔しさがにじんでいた。課題とするセットポジションから崩れ「投げ急いだ部分もありましたし、制球を乱した」と反省。「自分は経験も信頼もない立場。早く結果が欲しいと思いましたし、結果を出していかないと厳しい」と危機感と強い決意を口にした。

 「いい部分もあったんですけど、そこだけ見ても仕方ない。出た課題をどう潰すかだと思います」。次戦は26日・中日戦(那覇)に登板予定。一歩ずつ着実に、開幕ローテを引き寄せていく。(河原崎 功治)

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