【巨人】岡本、王以来の史上最年少「3冠王」狙う! 広角打法習得で自信

スポーツ報知
那覇キャンプ最終日の打撃練習で快音を響かせた岡本(カメラ・相川 和寛)

 巨人の岡本和真内野手(22)が春季キャンプ最終日の28日、史上最年少での「3冠王」への思いを初めて口にした。プロ野球の歴史の中でも7人しか成し遂げていない偉業。昨季史上最年少での「3割・30本・100打点」を達成した大砲。今キャンプではさらなる高みを目指し、広角へ打てる打者を意識して練習に取り組んできた。実戦ではバックスクリーン弾を放つなど、成果も残し自信を得た。2日のヤクルト戦(東京D)からオープン戦は本格化する。そこで進化した姿を見せるつもりだ。

 岡本の言葉に迷いはなかった。ここまでやってきたことに自信が持てたからこそ、目指す思いが強まった。

 「打撃3部門のタイトル。そのくらいの気持ちでいけば、やっぱりチームにとって絶対プラスになると思う。3冠王を目指す気持ち? はい。そういう気持ちで頑張ります」

 これまで巨人で「3冠王」を獲得したのは中島(38年秋)、王(73、74年)の2人だけ。最年少は中島と82年の落合の29歳だ。23歳シーズンで岡本が手にすれば、大幅に更新することになる。

 この日で打ち上げたキャンプで手応えを感じたからこそ、生まれた言葉だ。昨季は33本塁打をマークしたが、左翼へ21本と引っ張ったものが多かった。そこで、本塁打、打率ともさらに上の数字を残すために広角へ打つことを目指し、逆方向への当たりを意識して量を振ってきた。フリー打撃でもスイング数の半数近くは中堅から逆方向への当たり。2月10日に行われた紅白戦(宮崎)では、推定130メートルのバックスクリーン弾という形で示した。

 「すごく充実したいいキャンプが過ごせた。しっかり強く振ることをテーマにやってきた中で、徐々に振れるようになってきた。オープン戦が始まるし、自分の打撃ができるようにしたい」

 守備面では、球際に強くなるために元木内野守備兼打撃コーチから連日、主に三塁の位置で際どいノックを何本も受けてきた。泥だらけになりながらも白球を追いかけ、100キロを超える巨体でダイビングキャッチを繰り返した。

 「捕球体勢、基本動作をたくさんやってもらった。ポジションはどこであろうと試合に出てる以上、守備は大事なので、しっかりやらないといけない」

 全てがうまくいったわけではない。21日には背中の張りを訴え、本隊と離れて別メニュー調整を行った。23、24日のオープン戦には出場せず、自分自身と向き合った。

 「もう大丈夫です。監督からは『次、離脱したら罰を与える』という話をされました(笑い)。2試合出られなかった分、しっかりアピールできるようにしたい」

 昨季は全143試合に出場し、史上最年少で「3割・30本・100打点」を達成。今季は第89代4番として「3割・40本・120打点」を掲げ、夢の3冠王を狙う。

 「もっと意味のある打点、殊勲打を多く打ちたい。僕自身、優勝と日本一を経験したことがないので貢献できるようにがんばりたい」

 全てはチームを勝利に導くため―。新たな歴史を刻みにいく。(小林 圭太)

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