【巨人】菅野、小林と意思疎通の内角高め…バレンティン「ものすごい投手」

スポーツ報知
先発の菅野は3回を無失点の好投を見せる(カメラ・生澤 英里香)

◆オープン戦 巨人5x―4ヤクルト(2日・東京ドーム)

 バッテリー間で意思疎通した。菅野は小林のサインにうなずいた。2回無死、バレンティンへの2球目。内角高め付近にボール球の速球を投じた。体に近いコースを意識させた後、外角変化球も交ぜ、最後は落ちる球で空振り三振。左右高低を広く使って抑えた。

 菅野「何より、誠司がそういうのを分かってくれて(内角高めを)要求してくれたというのは、自分としてはうれしいことです」

 小林「あれだけの球威と制球力がある。両サイドと高低を使えたら打者は嫌なのかなと。智之も考えてやっている。いろんな引き出しができたらと思います」

 菅野は自主トレ中、さらなる進化のため、昨季の自身のコース別の投球割合を研究。右打者の内角高めが少なかったと分析し「高めで勝負できるようにしたい。今までにない自分を出していきたい」と決意した。

 右打者に内角高めを意識させることで、踏み込ませず、得意の外角スライダーの効果をより高めることが期待できる。“ニュー菅野”の片りんを体感したバレンティンは試合後、「去年までも彼はものすごい投手だったのに、なぜ変化しないといけないんだ」と警戒を強めた。他球団に「今年の菅野は高めがある」と思わせるだけでも大きい。

 前回2月23日の楽天戦(那覇)は2回2失点。この日は3回39球3奪三振で完全投球と、圧巻の投球を見せた。テーマに挙げていた両サイドの直球も抜群。それでも「もう一つですね。求めるところはまだまだ先なので」と引き締めた。

 昨年まで小林と鉄壁のバッテリーを組むも、原監督は正捕手を白紙としている。誰とコンビを組むにしても、菅野の上を目指し続ける姿勢は不変だ。高めの球での勝負については「次は長いイニングを投げると思うので、どんどん使っていきたいと思っています」。開幕投手を務める29日の広島戦(マツダ)まで貪欲に精度を上げていく。(片岡 優帆)

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