【巨人】ドラ5松井、1年前の自分へ-もっともっと練習しろ

スポーツ報知
2月16日の2軍対3軍の紅白戦で実戦デビューした松井

 ルーキーが振り返る春季キャンプを特集する。1か月の長丁場で、これまで経験したことのない野球漬けの毎日を過ごした新人たち。キャンプで感じたプロの世界への思いや手応え、昨年の今の時期はどんな練習をしていたのかをドラフト5位の松井義弥内野手(18)に聞いた。そして、今だからこそ言える1年前の自分へ、そして1年後の自分へメッセージを送った。

 松井は「練習は苦しくてしんどかった。でも1日ずっと野球をやれるのは楽しかったです」と笑みを浮かべた。

 キャンプでは自分の力がまだまだだと感じたようで「バッティングは疲れがたまってきた後半に軸がしっかり作れなくなってしまった。守備はずっと課題なので、これからも練習していかないといけないです」と振り返った。

 2月16日の2軍対3軍の紅白戦では初打席でアダメスから初安打を放ち、鮮烈なデビューを飾った。しかし、課題の守備では3失策。「足りないところがたくさん明確になったキャンプでした。まだ成長したという実感はないです」と一層、気を引き締める。

 それでも収穫はあった。「プロの球をこの時期に経験できたっていうのは大きいと思います。プロの先輩からヒットを打ててよかったです」。自分のスイングでタイミングが取れるようになったことに、少し自信を持てた。

 昨年の冬、折尾愛真高では3月に行われる実戦に向け、チーム内の連係を主に行っていた。だが、その中でも「一番しんどかった」と話すのが「食トレ」だ。「バッティングがいい選手が多かったので、監督たちが『超重量打線』にしようと。1時間に1回タッパーを持って、ご飯を食べるようになったんです」

 容器の大きさ、ご飯の量は各自異なるが「自分は大きめのものを持って行ってました。体重はあまり変わらなかったですけど、スイングの力強さは上がったと思います」と入団後も、その効果を実感している。

 平日の練習は午後5時半から10時。その間4回、休日になると昼食とは別にそれ以上のご飯を食べ続けた。「サバの缶詰とか、おかずがあるときもあるんですけど、ほとんどふりかけだったのがキツかったですね」と笑顔で当時を振り返る。

 今後は技術的なことはもちろん、メンタル面の強化にも努めていく。「ミスしたあと声が出なくなったり、心の弱さが出ることが多かった。『心・技・体』全てのレベルアップが必要です」と謙虚に話す松井。「まずは目の前のことをしっかりとこなして、1年目にホームランが打てればいいです」と青写真を描いた。

 ◆松井 義弥(まつい・よしや)2000年6月18日、福岡・田川市生まれ。18歳。折尾愛真高3年夏に主将で同校を初の甲子園出場に導く。高校通算40本塁打。140キロの直球を投げる強肩とともに50メートル6秒1の俊足。191センチ、90キロ。右投左打。年俸500万円。

巨人

×