【巨人】古巣マツダに帰ってきた丸に 2万2572人大拍手「予想外というか…」

スポーツ報知
ファンからの声援に手を振って応える丸

◆オープン戦 広島4―1巨人(5日・マツダスタジアム)

 巨人・丸がFA移籍後初めて古巣・広島の本拠地マツダでの試合に臨み、カープファンの温かい拍手に感謝を口にした。また、丸の人的補償で巨人から移籍した長野が広島の一員としてマツダ初見参。7回に代打で登場すると、G党も含めた球場全体から大歓声が湧き上がった。試合では先発した広島の3年目左腕・床田(とこだ)がG打線を4回無失点に封じ、原監督も警戒感をにじませた。

 かつての庭に帰ってきた丸を待ち受けていたのは大ブーイング…ではなく、大拍手だった。「予想外というか…。想像していなかったです。ありがたかった。感謝したい」。練習でグラウンドに登場した背番号8に「丸さ~ん」「丸~ッ!」とカープファンの声援が飛び交う。手を上げて応える丸に自然と笑みがこぼれた。

 平日の昼間ながら2万2572人の観客が詰めかけ、真っ赤に染まったマツダスタジアム。誰もが視線を注いだ第1打席の初回1死。「打席に入る前から声援を送ってくれていた。温かかったですね」。巨人ファンの声援、カープファンの拍手に包まれ打席に立った。だが敵は敵。床田に2ボールから3球で喫した空振り三振に、一段と大きな拍手が起こった。「しっかりとコーナーを突いてきた。いいピッチャーです」。悔しそうにベンチに戻った。その後の2打席も無安打。2打数無安打1四球で、6回の守備で交代した。

 昨季まで在籍した球団だけあって、互いのことは熟知しているはず。それでも打席後のベンチでは「丸ノート」にペンを走らせた。広島在籍時代から継続しており、打席内容などを書き込む。「一つ一つの球種だったり曲がり幅を頭に入れながら、次は対戦したい」。既に29日の開幕戦、その後のシーズンを見据える。

 試合前には緒方監督ら首脳陣や旧友たちにあいさつ。「僕は拒否したんですけど…」と笑ったが、鈴木とは2ショット写真に納まった。

 「三塁(側)にいるのは初めての光景だった。少しずつ慣れていければ」と丸。新天地でも変わらぬ輝きを放つ。(小林 圭太)

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