【巨人】大江29人完全&吉川光1回0封 左のセットアッパーで1軍当確へ

スポーツ報知
9回から登板し、3者凡退に抑えた大江(カメラ・上村 尚平)

◆オープン戦 ソフトバンク2―4巨人(12日・北九州)

 “大吉”左腕コンビが躍動した。大江は2点リードの9回2死、最後は外角へ落ちるチェンジアップで塚田を空振り三振に仕留めた。緊張がとけ、笑顔が咲いた。もちろん、今日も快音は聞こえなかった。

 2月3日の1軍対2軍戦(サンマリン宮崎)から、試合前まで8回2/3、打者26人に対して無安打無失点。“完全試合”まであと1人。周囲の期待を感じながら上がったマウンドは、低めを意識し、1回を10球で料理した。「2点差の試合はなかったので緊張しました。良い経験をさせてもらいました」と、表情に自信をにじませた。

 連続記録は29人に到達。宮本投手総合コーチは「1アウトを取った時に、花束を持って行こうかと思ったよ」と拍手。「みんなに冷やかされながらでも自分の投球ができるのは、彼が本物というか、力を付けてきたこと」と20歳の雄姿をたたえた。

 ベテラン左腕も存在感を見せた。吉川光は8回に2日のヤクルト戦(東京D)以来となる登板。「ボール先行でも、ゾーンで勝負できている。自信を持って投げられている」と1回無安打無失点と快投した。

 吉川光は昨季、主に先発で起用され、大江は1軍登板なし。原監督は「新戦力という部分で(2人は)大きな役割を持ってくれると思っている」と“フレッシュ”な両左腕に期待を込め、セットアッパーへの当確ランプをともした。V奪回、日本一へ向けてブルペン強化に重きを置いている中、両左腕が勝ちパターンに君臨すれば、後半の壁は分厚くなる。

 初の1軍マウンドが決定した大江が「言われた所でやるだけです」と話せば、吉川光も「期待に応えられるように頑張ります」と意気込んだ。満点の投球をした“大吉”左腕が、チームを救う。(玉寄 穂波)

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