松山英樹、ダンロップと日本人ゴルフ史上最高の5年30億円で契約延長 

スポーツ報知
ダンロップと大型契約を結ぶことになった松山英樹

 米ツアー日本男子歴代最多5勝を誇る松山英樹(25)=LEXUS=が、国内ゴルフ用品最大手のダンロップスポーツ(本社・神戸市)と用具契約を2022年まで5年延長したことが31日、分かった。クラブ、ウェアなどを含めた総合契約で、契約金は年間推定6億円で日本人ゴルフ史上最高の総額30億円もの超大型契約。世界ランク5位の“日本歴代最強ゴルファー”は、日本企業の手厚い支援を受け、悲願の海外メジャー制覇と20年東京五輪金メダル取りを果たす。

 世界の頂点に迫る日本のエースが、17年最後に大きな決断を下した。松山は31日夜、18年初戦となるセントリー・チャンピオンズ(4日開幕・米ハワイ州カパルアリゾート)へ出発。数週間のオフの間にダンロップと契約を更新した。関係者によれば契約会見などは行わないという。契約金は推定で年間6億円とみられ、総額では日本人ゴルファー史上最高額の30億円で世界トップクラスの超大型契約となった。賞金ランク4位に入った16―17年シーズンの獲得賞金は838万570ドル(約9億2186万円)。昨季並みの活躍をすれば、LEXUSとの所属契約のほかスポンサー契約料も含め年間で20億円以上を手にする計算だ。

 松山はジュニアの頃から手にしてきたダンロップ社製のスリクソンブランドのクラブへの強い信頼と愛着から、プロ転向後の13年7月に年間3億円で5年契約。当時「イメージをしっかり受け入れてくれて、世界で戦うために最も信頼できる道具だと思った」と話していた。同年4勝で国内初の新人賞金王となり、14年10月から世界最高峰の米ツアーへ主戦場を移した。ピンに絡む高精度のアイアンショットは世界屈指で、アジア人初の世界選手権シリーズ制覇など米ツアー5勝。昨年6月には日本男子史上最高の世界ランク2位に。“看板選手”としてスリクソンブランドを世界に強烈に印象づけ、認知度を大きく高めた。

 17年限りで契約が切れる「日本の怪物」に、他メーカーも熱烈ラブコールを送った。テーラーメイド、キャロウェイ、本間ゴルフなど数社からオファーが殺到した。17年12月、バハマでの慈善大会で他社ゴルフ用具もテストしたが、最終的には最大の武器であるアイアンと共同開発してきたボールへの信頼などから、夢の実現に向けてダンロップとの契約延長を決めた。クラブ、ヘッドギア、ボール、ウェア、シューズも含めた総合契約になる。

 契約継続を受け、同社のサポート態勢も強化される。アマチュア時代から14年3月まで松山担当だった、安達利也氏(49)が18年1月から用具担当のトップに就任。新ドライバーの共同開発なども目指す。高い理想とたゆまぬ努力で進化を続ける松山は、4月のマスターズ(5日開幕・米ジョージア州オーガスタナショナルGC)からメジャー制覇に再挑戦。20年東京五輪出場も熱望しており、“メイド・イン・ジャパン”の力を結集し、世界一へのあくなき挑戦は続いていく。

 ◆日本ツアー参戦可能性広がる

 松山とダンロップとの今回の契約延長で、18年の日本ツアーへのスポット参戦の可能性も広がった。米ツアーとの日程の兼ね合いや体調次第となるが、6月のダンロップ・スリクソン福島オープン(21~24日・グランディ那須白河GC)、11月のダンロップフェニックス(15~18日、宮崎・フェニックスCC)には、17年までと同様にホストプロとして出場する可能性が出てきた。

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