木戸愛がパー4で2日連続イーグル…元プロレスラーの父・修さんもびっくり

スポーツ報知
2番、ティーショットを放つ木戸愛

◆女子プロゴルフツアー NEC軽井沢72 第2日(11日、長野・軽井沢72G北C)

 首位と3打差の2位でスタートした木戸愛(28)=ゼンリン=が6番パー4(415ヤード)で2日連続でイーグルを奪った。ツアー史上初の快挙にコースで応援した元プロレスラーの父・修さん(68)もびっくり。1イーグル、1バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーとして首位と7打差の3位に後退したものの28歳の美人プロが軽井沢で存在感を発揮した。首位から出た韓国の黄アルム(30)=フリー=が通算14アンダーで独走。6打差2位に韓国の申ジエ(30)=スリーボンド=が続く。

 「いぶし銀」のプロレスラーとして活躍した修さんを父に持つ木戸がド派手なプレーを見せた。今大会3番目に難しい6番パー4。フェアウェーから5ユーティリティーで放った残り177ヤードの第2打を直接カップに放り込んだ。2度、3度、万歳しながらジャンプした。「すごいですよね! 自分でもびっくりです」と木戸は愛くるしい笑顔満開で話した。

 前日も同じ6番で右ラフから残り189ヤードの第2打を同じ5ユーティリティーでカップイン。パー4の同一ホールで2日連続イーグルは日本女子プロゴルフツアー史上初の快挙だ。「パー4で2日連続イーグルなんてもちろん(自身)初めてですよ」と話す木戸は、自身初ではなく、ツアー初の快挙と知らされると「光栄です」と笑った。

 コースで見守った修さんも驚きを隠せない。「バーディーチャンスにつけばいいな、と思って見ていたら入っちゃったから、びっくりしたよ」とうれしそうに話した。

 プロレスラーとして1970年代から2000年代まで長きにわたって活躍した修さんは、木戸の師匠でもある。「メンタル面は父に教わることが多い」。最近、授かったアドバイスは“笑う門には福来たる大作戦”だ。「ボギーをたたいても前向きに考えて笑顔で次のホールに行くようにした」と話す。

 父も娘を認めている。木戸が10歳でゴルフを始めた頃、一緒にコースを回っていたが、宮城・東北高に進学し、真剣に競技に打ち込むようになってからは家族ゴルフは途絶えたという。修さんは「僕が一緒に回りたくないんだ。愛のゴルフはもう遊びじゃないから」と話す。同じプロスポーツ選手の親子ならではのケジメだ。「プロのアスリートとして愛をリスペクトしている」と修さんは柔らかな笑みをたたえながら話した。

 18番ではグリーン奥からのアプローチで5Uを駆使し、パーセーブ。3位で第2日を終えた。首位の黄とは7打の大差があるが、2012年サマンサタバサレディース以来、6年ぶりの2勝目を諦めていない。「トップとは差はあるけど、最後まで何が起こるか分からない。ベストを尽くして最後まで頑張ります」と木戸はきっぱり言う。

 イーグルは昨季、4つだったが、今季は早くも4つを数え、イーグル獲得ランクは堂々の1位だ。かつて父は「キドクラッチ」「キド蹴り」のオリジナル技を生みだし、リングで暴れたた。娘は「キドイーグル」という必殺技を駆使し、ゴルフ場で大暴れする。

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