ウッズ復活の2位 全英に続き「メジャー優勝争い想像しなかった」

スポーツ報知

◆米男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 第100回全米プロ選手権最終日(12日・米ベルリーブCC)

 【セントルイス(米ミズーリ州)12日=岩原正幸】4打差6位から出たタイガー・ウッズ(42)=米国=は8バーディー、2ボギーでベストスコア64と猛追し、14アンダーで2打差の2位。10年ぶりのメジャー15勝目は来季に持ち越しも、復活の兆しを見せた。63位から出た松山英樹(26)=LEXUS=は1イーグル、6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの66で回り、通算4アンダーで35位。66のブルックス・ケプカ(28)=米国=が16アンダーでメジャー3勝目。

 100回の記念大会で主役を演じたのは、希代のスーパースター・ウッズだった。18番、6メートルのバーディーパットを気合でねじ込むと、全盛期に何度も見せた派手なガッツポーズで場内を興奮の渦に巻き込んだ。2打及ばず2位となったが、「メジャーで2度も優勝争いをできるとは想像しなかった」と笑顔。7月の全英(6位)に続く“復活劇”に充実感をにじませた。

 首位のケプカを4打差で追い、勝負カラーの赤いウェアを身にまといスタートしたが、ティーショットがぶれた。前半、フェアウェーを捉えたホールはなし。それでも2、3番で1メートルの連続バーディーを奪うと、5番は目の前の木を超す好ショットでパーセーブした。圧巻は9番。第1打を左のカート道に曲げながら、ピン4メートルにつけるスーパープレーで伸ばし、1打差2位で折り返した。

 11番は8メートルのバーディーパットがカップの縁で止まる不運に、両手を膝にあて悔しがった。第2打を30センチにつけた15番など観衆の大声援に押されて猛追した。17番でドライバーを右に曲げた場面で、2度地面をたたいて怒りをぶつけたものの、2メートル半を決めてパーでしのぐなど、23パットと得意のグリーン上がさえ渡った。ベストスコア64は、今季自身最少で「どのクラブで打っても右に行った。粘るしかないと思い、何とかその通りにできた」と胸を張った。

 17年1月にツアー復帰も、同4月に4度目の腰の手術を受けた。今季前は「まともにスイングもできなかった」が、負担を軽減した新たなスイングと「精神力で踏ん張った」。かつて1位に史上最長の683週も君臨した世界ランクは昨年7月に1000位以下まで落ちたが、最新ランクは26位まで上昇した。08年以来となるメジャー15勝目はお預けとなったが、42歳にして本来の輝きを取り戻した。

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