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【オークス・馬トーーク】新種牡馬のロードカナロアとオルフェーヴル、樫の舞台も産駒が席巻だ!

2018年5月15日6時0分  スポーツ報知
  • 引退レースの13年有馬記念を圧勝したオルフェーヴル。産駒の気性は意外に素直だそう
  • 13年に香港スプリントを連覇したロードカナロア。産駒は距離の融通性があるという

 ◆第79回オークス・G1(20日・芝2400メートル、東京競馬場)

 初年度から桜花賞、皐月賞とクラシックを席巻する新種牡馬ロードカナロアとオルフェーヴル。オークスでも激突する両産駒をテーマに、ヤマタケ(山本武志)、川上大志の両記者が、現役時代に管理したそれぞれの調教師、牧場関係者などを取材。「馬トーーク」で徹底討論した。

 ヤマタケ(以下「ヤ」) 「今年は桜花賞、皐月賞を新種牡馬のロードカナロア、オルフェーヴル産駒が制覇。正直、ここまでの活躍【注1】は想定外だったんだよ」

 川上(以下「川」) 「何でですか?」

 ヤ 「2頭ともに成長の早いタイプじゃなかったから。池江調教師も話しているように、オルフェーヴルは3冠馬だけど、実際に間近で取材してきた俺も完成期に入ったなと思ったのは現地で見た4歳秋の凱旋門賞だったもんな。ロードカナロアも重賞初制覇は3歳11月の京阪杯。開花した時期は早くない」

 川 「僕はこの仕事に入る前からカナロアの大ファンだったんですよ。大学時代に引退レースの香港スプリントを見るため、現地へ行ったほど。だから、能力の絶対値で成功間違いなしと…」

 ヤ 「それは単なる希望的観測でしょ」

 川 「活躍には理由があるんです。ちゃんと取材してきました!」

 ノーザンファーム天栄・木実谷(きみや)雄太場長『総じてフットワークがいいですね。だから、ある程度の距離の融通性もあるんだと思う』

 ヤ 「確かにルメール騎手もアーモンドアイについて、『とにかく、フットワークがいい』とよく口にするな」

 川 「あと、春の北海道での2歳馬取材では母系を色濃く出すと何度も聞きましたね」

 ヤ 「母系の良さを取り入れるというのは、以前にサンデーサイレンス産駒の特徴として何度も聞いた話。種牡馬としての大事な要素なんだろうな。安田隆調教師も話していたけど、もともと短距離一辺倒という馬ではなかったんだから」

 川 「僕は能力の絶対値で圧倒したモーリスの天皇賞・秋なんかも思い出しますね」

 ヤ 「エリザベス女王杯を勝っているフサイチパンドラが母のアーモンドアイに対して、必要以上に距離を気にする必要はないかもな。ところで、オルフェの話は聞いた?」

 川 「もちろん大丈夫、任せてください!」

 追分ファームリリーバレー・河野義大厩舎長『心肺機能に優れていて、体力がある。気性も意外と素直』

 ノーザンファーム天栄・木実谷場長『いい意味で気持ちが前向きだから、早くからよく動いている産駒は多かった』

 ヤ 「現役時代は破天荒とも言われていた激しさを秘めた気性が早い時期の活躍につながってるということか」

 川 「牧場では『かなり警戒しながら接してみると、意外に扱いやすくて驚いた』なんて話をよく聞きました。ラッキーライラックもそういうタイプなんですよね」

 ヤ 「そうだね。だから、アーモンドアイにはない自在性がある。これをどう生かして、逆転につなげるかだろうな」

 川 「何か、私たち穴党の出番がないような気もしますが…。週末までじっくり考えます!」

 ◆オルフェーヴルを管理した池江調教師「正直想定外。ポテンシャルなのかな」

 (産駒の成績は)思っていた通り、勝ち上がり率が良くないですね。今、種牡馬の世界では勝ち上がり率、それに早い時期の早稲(わせ)【注2】じゃないとアピールできない。そういう面ではトレンドからずれてますが、古馬を走らせたいと思う生産者やオーナーのニーズには合っていると思います。

 オルフェは馬体が完成されたのは4歳秋以降なんです。(完成に)時間がかかると思います。1世代目でクラシックの勝ち馬を出せるなんて、正直想定外ですよ。しかも、(G1は)牡馬1頭、牝馬1頭だからね。3世代ぐらい重ねていって、ようやくぐらいかなと思っていました。今はディープ(インパクト)、ハーツ(クライ)がいるから、超一流の繁殖牝馬につけられる機会も多くない。その中で出したんだから、やっぱりポテンシャルなのかな。

 ◆ロードカナロアを管理した安田隆調教師「学習能力が高く。折り合いつく」

 産駒はすごく扱いやすい、素直な馬という印象が強いですね。お父さんも非常に賢い馬でした。その点が受け継がれているのではないかと思います。見るからに体つきがいいな、と思う馬も多いですけどね。

 (産駒の成績は)正直、想像以上です。1200メートルや1400メートル、マイルだけでなく、2000メートルでも勝っている。実は私も現役時代にカナロアを天皇賞・秋に使ってみたかったんです。先ほども話したように賢く、非常に学習能力の高い馬でしたから、調教でどんどん折り合いがつくようになっていたんです。

 結果的に1200メートルで圧倒的に強かったことから実現しませんでしたが、子供たちにもいいところが受け継がれているんじゃないでしょうか。もちろん、非サンデー系という面も、大きなアドバンテージになっていると思います。

 【注1】同年の3歳馬が初年度産駒となる新種牡馬の子供が桜花賞、皐月賞を連勝したのは93年のベガ(父トニービン)、ナリタタイシン(父リヴリア)以来、25年ぶり。また、ロードカナロア産駒は昨年末まで2歳馬の勝ち上がり頭数が30頭。これは10年のディープインパクト(34頭)に次ぐ2位(00年以降)で、仕上がりの早さが光る。オルフェーヴルのように新種牡馬が3歳春までに異なるG1馬を出したのはグレード制導入の84年以降、サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービン、ネオユニヴァースの4頭だけだった。

 【注2】早稲は早くに成熟する品種の稲のことで、転じて、早い時期から活躍する産駒のことを意味する。

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