【プロキオンS】2年目ホープ・武藤がブラゾンドゥリスで重賞初制覇へ「十分チャンス」

スポーツ報知
サッカー好きの武藤。2年目のホープは重賞初制覇へ意欲満々

◆第23回プロキオンS・G3(7月8日・ダート1400メートル、中京競馬場)

 飛躍の夏にできるか。若手騎手たちがそれぞれ初制覇を懸けて重賞に挑む。第23回プロキオンS・G3(8日、中京)では2年目のホープ、武藤雅騎手(20)=美浦・水野厩舎=がブラゾンドゥリスでジャイアントキリング(大番狂わせ)を狙っている。

 サッカー日本代表の激闘に興奮冷めやらぬ表情だった。大のサッカーファンの武藤は、史上初のW杯8強をかけたベルギー戦を試合開始からテレビ観戦。小学生時代に鹿島アントラーズが運営するスクールに通った経験を持つ若武者は「(調教のため)最後は見られなかったけど、めちゃくちゃ好きですからね! 柴崎がうまいっすよね」と胸に感動を刻んでいた。

 しかし胸の高ぶりは、それだけではない。プロキオンSで初コンビを組むブラゾンドゥリスで、重賞初制覇への期待を膨らませているからだ。「すごく乗りやすい馬で、おとなしくてコントロールは自在。(マイルの前走は)最後で苦しくなったところも見られたので、得意の1400メートルに戻って、十分チャンスはある」。調教で騎乗して好感触をつかみ、前走のアハルテケS(15着)から距離短縮で一発を狙っている。

 自身は新人だった昨年に同期最多の24勝を挙げ、今年はすでに27勝をマーク。「最近は周りを見られるようになって、競馬の中で考えることができるようになっている。いいペースでこられてるし、この勢いで重賞でもいいところを見せたい」と気合たっぷりだ。

 改めて重賞への意気込みを聞くと、「やっぱり勝ちたいですよね。すごいアピールポイントになりますし、トップジョッキーの方は、若いうちにそういうところを勝っていますから」と頼もしい言葉が返ってきた。スーパープレーでファンを沸かせる。(坂本 達洋)

 ◆武藤 雅(むとう・みやび)1998年1月10日、茨城県生まれ。20歳。美浦・水野貴広厩舎所属。17年3月にデビューし、1年目に24勝を挙げて同年民放競馬記者クラブ賞を受賞。JRA通算51勝。父は武藤善則調教師。趣味は寺社巡りや音楽鑑賞で、好きなアーティストは銀杏ボーイズ。155・6センチ、45・3キロ。血液型A。

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