【クイーンS】ディアドラ、牝馬を圧倒して秋はG1で牡馬斬りだ!

スポーツ報知
世界の強豪とも互角に渡り合ったディアドラ。中距離路線で最強の牝馬だと証明したい

◆第66回クイーンS・G3(29日・芝1800メートル、札幌競馬場)

 札幌開催の開幕重賞、第66回クイーンS・G3(29日)は、今春のドバイ・ターフで世界の強豪相手に力を示した秋華賞ウィナーのディアドラと、近走の不振から復活を期するオークス馬ソウルスターリングがエントリーした。北の大地で激突するG1馬2頭。意地とプライドをかけた戦いだ。

 貫禄を増した姿で堂々主役を務める。3月のドバイ・ターフで3着同着。ディアドラは世界の強豪を相手に、確かな存在感を示した。前走後は無理せず充電し、万全の態勢を整えての始動だ。

 4日に函館入り。その後は徐々に調教を強化しつつ、じっくりと体を引き締めてきた。1週前追いにはルメールが騎乗し、Wコースで5ハロン68秒7―13秒3。「まだ少し太いかもしれないが、あと1週間あるから。フットワーク、息は問題ない。休み明けでも体の線はきれいだよ」と、ジョッキーも仕上がりに不安なしのジャッジを下した。

 「走りに力強さがあるね。この中間は十分に期間を取ってやってきた。予定通り、順調にきていますよ」と橋田調教師。昨年の夏は札幌のHTB賞を制し、勢いそのままに紫苑S、秋華賞と3連勝。見事にG1を射止めている。「洋芝は得意だから」とコース適性にも自信を持つ。

 ドバイで底力を再認識した陣営は、秋の目標を高く設定する。「京都の下り坂はもうひとつ。エリザベス女王杯は使わないつもり」と、昨年12着の一戦は見送る方向。今夏は札幌記念を視野に入れ、その後は「牡馬相手のG1も考えている」とビッグレース参戦に含みを持たせた。目指すは中距離路線の頂点。「牝馬に敵なし」の証明が、新たな女傑伝説の第一歩だ。(豊島 俊介)

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