【小倉記念】トリオンフ、千両役者の武豊騎乗でレコードV!小倉競馬場は竹内涼真効果で入場者数21年ぶりのレコード更新

スポーツ報知
竹内涼真(左)から祝福される武豊。2人が小倉を沸かせた

◆第54回小倉記念・G3(8月5日・芝2000メートル、小倉競馬場、良)

 サマー2000シリーズ第3戦の第54回小倉記念・G3が5日、小倉競馬場で行われ、武豊騎手(49)=栗東・フリー=が騎乗した1番人気のトリオンフがレコードV。俳優の竹内涼真(25)が来場し、入場者数が21年ぶりのレコード更新となった真夏の小倉を、千両役者が熱く盛り上げた。

 猛暑に負けない熱狂が小倉競馬場を包んだ。主役はやはり、武豊だ。発馬後に外から他馬の出方を見つつ、トリオンフを外の2番手に収めた。「積極的な競馬をしようと思っていた」。前半1000メートルが60秒で、読み通りのスロー。楽に運んだぶん力を蓄えた4歳馬は、馬なりのまま4角先頭。手応え通りに脚を伸ばし、2着に3馬身差の独走でフィニッシュした。

 「非常に乗り味が良く、きれいな走りをします。道中の形から早めで押し切れるな、と。初めて乗せていただいたけど、強かったです」。流れを的確に読み、初騎乗で持ち味をフルに引き出し、レコードを0秒2更新する1分56秒9。名手が完璧なタクトで魅了した。

 最高の舞台が整っていた。この日のプレゼンターとして、人気俳優の竹内涼真が来場。その効果もあり小倉競馬場の入場人員が初めて4万人を超え、こちらも21年ぶりにレコードを更新した。「改めて、竹内涼真さんのすごさを知りましたね。負けずに頑張りたいです」。第一人者として盛り上がりをニヤリと歓迎しつつ、12連敗中だった1番人気馬できっちり勝利。さすが千両役者だ。

 重賞2勝目に導いた鞍上に、須貝調教師は感謝しきり。「逃げ馬がいなかったので、積極的な競馬をしようと意見は一致していた。ユタカちゃんは(調教で)1回乗れば雰囲気が分かるから。この馬の本質を引き出してくれた。見事な騎乗だった」と手放しでたたえた。

 今後は未定だが「秋に大きいところを狙うなら、賞金は十分足りると思う」とトレーナーがG1を意識すれば、ユタカも「もっと大きい舞台でもやれていい馬」と見据える先は同じだ。JRA通算4000勝に残り11勝と迫る天才。ターフでの存在感は、誰にも負けるつもりはない。(宮崎 尚行)

 ◆トリオンフ 父タートルボウル、母メジロトンキニーズ(父ダンスインザダーク)。栗東・須貝尚介厩舎所属のセン4歳。北海道洞爺湖町・レイクヴィラファームの生産。通算成績は16戦6勝。総収得賞金は1億6850万4000円。主な勝ち鞍は小倉大賞典・G3(18年)。馬主は(株)KTレーシング。

<黄色い歓声やまず、竹内「違う競馬場にも行ってみたい」>

 ○…表彰式でプレゼンターを務めた人気俳優の竹内涼真を一目見ようと、多くの女性ファンが小倉に来場。昼休みと全レース終了後に行われたトークショーでも黄色い歓声がやむことなく、競馬場とは思えない盛り上がりとなった。竹内は「競馬場に来るのも、生でレースを見るのも初めてだったのですが、臨場感や迫力に圧倒されました。今度は違う競馬場にも、ぜひ行ってみたいと思います」とコメントした。

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