【仏G1・ジャックルマロワ賞】藤沢和調教師、ドーヴィル競馬場の直線芝1600メートル攻略のカギはスピード

スポーツ報知
海外挑戦の経験豊富な藤沢和調教師。ジャックルマロワ賞は98年にタイキシャトルで制した

◆ジャックルマロワ賞・G1(8月12日、芝1600メートル・仏ドーヴィル競馬場)

 仏G1・ジャックルマロワ賞(ドーヴィル競馬場・芝直線1600メートル)は日本時間12日23時20分に発走予定。ジェニアル(牡4歳、栗東・松永幹厩舎)が外傷のため回避し、日本馬の参戦はないが、馬券は発売される。マイルG1・3連勝中のアルファセントーリ(牝3歳、愛・Jハリントン夫人厩舎)が主役候補だ。98年にタイキシャトルで制した藤沢和雄調教師(66)=美浦=と、フランス出身のクリストフ・ルメール騎手(39)=栗東・フリー=はドーヴィルの直線マイル攻略には、スピードと折り合いが重要になると指摘した。

 藤沢和調教師は、98年にタイキシャトルで日本馬初の栄冠に輝いた。今年もドバイ・シーマクラシックにレイデオロ(4着)を送り込むなど、積極的に海外競馬に挑んできた第一人者だ。残念ながらジェニアルは回避となったが、「お母さん(サラフィナ=仏G1・3勝)が走っているからね。アイデアとしては、今後もあるんじゃないの」とタフな洋芝への適性にかけた挑戦を評価する。

 それでも最も勝敗のカギを握るのはスピードと指摘する。「(タイキシャトルは)どこの芝でも大丈夫だったし、アメリカ(血統)の馬でスピードがあったからね、結局は。ストームキャットから始まって、ジャイアンツコーズウェイとかの(血統で)スピードのある馬が走れるよね。逆にスピードがなければ、どこに行ってもダメだよ」と改めて言い切る。

 1マイルの直線コースについては、「喜んで(前に)行くとバタバタになっちゃう。それは(芝が)重いから。だからゆっくりになるし、早く動いたら目標にされるから動くに動けなかったと岡部(幸雄元騎手)も言っていた」と、当時の経験から分析する。騎手同士の駆け引きが大きく、ごまかしが利かない舞台と言える。

 フランス出身のルメールは、ドーヴィルの直線競馬を「乗りやすいコース」と見ている。「一番大切なポイントは馬のリズムです。うまくリラックスして走らなければなりません」と、折り合いが重要と指摘する。前半はゆったりとしたペースで運び、勝負どころの仕掛けが勝敗を分ける。(坂本 達洋)

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