【北九州記念】アレスバローズ、レースレコードで重賞連勝!菱田騎手はうれしい初タイトル

スポーツ報知
菱田を背にアレスバローズが重賞2連勝

◆第53回北九州記念・G3(8月19日・芝1200メートル・小倉競馬場、良)

 サマースプリントシリーズ第4戦の第53回北九州記念・G3は19日、小倉競馬場で行われ、6番人気のアレスバローズが1分6秒6のレースレコードでCBC賞に続くG3での連勝を決めた。菱田裕二騎手(25)=栗東・岡田厩舎=は重賞初勝利。管理する角田晃一調教師(47)=栗東=は、騎手時代を含め同レース6勝目となった。

 強い気持ちで勝負に出た。4コーナー過ぎ。内で我慢していたアレスバローズの前にはわずか2、3頭分のスペースしかない。手綱越しに確かな手応えを感じていた菱田に迷いはなかった。馬の間を割るようにこじ開け、一気に加速。1馬身半差の完勝だった。

 デビュー7年目の菱田にとって、93度目の挑戦でのJRA重賞初勝利だが、自分の記録はどうでもよかった。「すごく引きずっていました」と振り返るのは昨秋のみちのくS。内ラチ沿いで進路がなく、脚を余しての10着に沈んだ。それ以来の騎乗依頼。「この子で失敗しているのに、また乗せていただいて感謝しています」。主戦場の北海道から駆けつけ、最高の騎乗で応えてみせた。

 騎手時代の4勝も加え、北九州記念6勝目となった角田調教師は「菱田は(この馬を)分かってくれているから」と笑顔。瞬時にトップスピードに入るため、乗り難しいタイプであることは織り込みずみ。再オファーに結果を出してくれたことがうれしかった。

 今後はスプリンターズS(9月30日、中山)へ直行する。「以前よりおとなしくなって、今はしっかり力を出せる」と角田師。上り馬が一気に頂点まで駆け上がる。(山本 武志)

 ◆アレスバローズ 父ディープインパクト、母タイセイエトワール(父トニービン)。栗東・角田晃一厩舎所属の牡6歳。北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産。通算27戦7勝。総収得賞金は1億8255万9000円。主な勝ち鞍はCBC賞・G3(18年)。馬主は猪熊広次氏。

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