個性派種牡馬がそろうアロースタッド ラニ、ペルーサ、ワンアンドオンリー…それぞれが歩む第2の道

スポーツ報知
アロースタッドにけい養されているワンアンドオンリーと、担当の菊谷陽平さん

 37頭の種牡馬をけい養している北海道新ひだか町のアロースタッドは、個性派ぞろいだ。看板馬のシニスターミニスターを取り囲むのは、2010年の青葉賞馬ペルーサや2014年菊花賞馬トーホウジャッカル、重賞4勝のガルボなどに加えて、今シーズンからはラニやワンアンドオンリー、ディーマジェスティなどがスタッドイン。現役時代にファンの多かった馬も多い。

 種付けシーズンを終えた7月16日から年内までは、一般人も見学できる。特に8月は最も来場者が多く、車の長蛇の列ができるほどだ。松木優場長(53)は「トーホウジャッカルが1番人気じゃないかな? 種付け頭数はあまり多くないですが、ファンの人気はありますね。あと群がっているのを見ると、ペルーサやラニが多い。逆にグランプリボスやビッグアーサーなどはG1を勝っていてもあまり…(笑い)。現役時代の成績は関係ないですね」と笑った。

 “怪物”ラニは初年度から118頭の牝馬を集め、種牡馬として上々のスタートを切ったが、ファンの人気と種牡馬としての人気は別物。2014年の日本ダービー馬ワンアンドオンリーは今年は20頭にとどまり、ペルーサは5頭だった。「ダービーを取ったワンアンドオンリーが20頭しか集められていないというのは、生産者の方は厳しい目を持っていらっしゃいますよね。ペルーサは藤沢和先生(調教師)に言わせればG1を取れる能力を持っていましたが、ちょっと運がなくて勝ち切れなかった。どれも種付けは上手なんですけどね」と松木場長。それでも数少ない産駒から走る馬が出ると、種付け頭数は一気に増える。「子供が走ったら、今まで見向きもしなかった人が注目して。そんなもんですから。だから産駒には頑張ってほしい」とエールを送った。(石野 静香)

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