【セントライト記念展望】ダービー馬の全弟レイエンダが無傷の4連勝で重賞初V狙う

第72回セントライト記念・G2は17日、中山競馬場の芝2200メートルを舞台に行われる。
日本ダービー馬レイデオロの全弟で、デビュー3連勝のレイエンダ(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎=キングカメハメハ産駒)がエントリーしてきた。1週前は美浦のウッドチップコースでスムーズに脚を伸ばす充実の調整ぶり。気持ちが強い馬だけに道中で折り合いをつけて運べば、初めての重賞挑戦でも格下感は皆無だ。
NHK杯マイルC2着のギベオン(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎=ディープインパクト産駒)は、中2週での日本ダービー出走をもくろむも激戦の疲れが出て回避。その後は8月1日に早めに帰厩して、態勢を整えられた。1週前は栗東Cウッドで強めに追われて気配は上昇している。東京2000メートルの勝ち星もあり、距離自体は問題ないだろう。
日本ダービー3着コズミックフォース(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎=キングカメハメハ産駒)は、8月半ばに美浦に帰厩。体にグッと幅が出た印象で成長ぶりを感じさせる。先行力と持続性のある末脚が持ち味だけに、このコースはフィットするイメージ。1週前は併せ馬で大きく先着するなど、態勢は整っている。
日本ダービーはやや中途半端な競馬で大敗(16着)したジェネラーレウーノ(牡3歳、美浦・矢野英一厩舎=スクリーンヒーロー産駒)。葉牡丹賞1着、京成杯1着、皐月賞3着の中山コースの適性は十分で、思い切った先行策を取れば、もちろん怖い存在に違いない。
「17冠ベビー」としてデビュー時から注目を集めたタニノフランケル(牡3歳、栗東・中竹和也厩舎=フランケル産駒)が本格化の時を迎えた。父が14戦14勝(G1・10勝)の最強馬フランケル、母が牝馬として64年ぶりに日本ダービーを勝ったウオッカ。前走の小倉1000万の西部スポニチ賞は自らペースメイクし、直線は後続を突き放す競馬。体も絞れ、走りに凄みが出た。自分のレースに徹すればここも楽しみ。
皐月賞でメンバー最速タイの上がりタイムで6着に入ったグレイル(牡3歳、栗東・野中賢二厩舎=ハーツクライ産駒)、芝2400、2600メートルでデビュー2連勝中のゼーゲン(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎=ディープインパクト産駒)、プリンシパルSでコズミックフォースの首差2着ブレステイキング(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎=ディープインパクト産駒)も圏内。(大上 賢一郎)