【天皇賞・秋　ルメール騎手に聞く】レイデオロ中間のアクシデントも問題なし！３週連続Ｇ１制覇へ「ミスをしなければ勝つことができる」

◆天皇賞・秋追い切り（２４日・美浦トレセン）

　天皇賞・秋（２８日、東京）で昨年の日本ダービー以来となるＧ１タイトル獲得に挑むレイデオロは２４日、美浦のＷコースで気合十分に追走先着した。重賞騎乗機会４連勝中でＧ１・２連勝中と快進撃を続けるクリストフ・ルメール騎手（３９）＝栗東・フリー＝も、チャンス十分とみている。なお、枠順は２５日に発表される。

　―レイデオロの最終追い切りに騎乗し、追走先着した。

　「いい追い切りができた。最初はリラックスし、柔らかい走りで手前をうまく替えていた。折り合いは問題なくて乗りやすく、追い切りの前も後も、馬はすごく静かだった」

　―１週前追い切りでは馬場に脚を取られ、調教を途中で打ち切るアクシデントがあった。その影響は？

　「先週のことが少し不安だったので、バランスに気を付けながら乗りました。問題なかった。状態は良さそう」

　―休み明けのオールカマーを勝ち切った。

　「体が太く、３、４コーナーで反応がちょっと遅かったが、ラスト２００メートルはすごくいい脚を使った」

　―東京の２０００メートルは。

　「スタミナが生きるちょうどいい舞台で、距離もピッタリ。エンジンがかかるのに時間がかかるので、長い直線も合う」

　―レースのイメージ。

　「ペースとスタートによります。いいペースが欲しい。いつも後ろのポジションになるが、好スタートを切っていい位置を取れたら、前で運びたい」

　―自身は３週連続Ｇ１制覇がかかる。

　「そうなりたいですね。アーモンドアイは牝馬３冠を達成できてよかった。先週の菊花賞（フィエールマン）はびっくりした。今回のメンバーは強いが、レイデオロは能力があります。状態も良さそうなので、勝つチャンスはある」

　―好調の要因は？

　「自信が上がっています。リラックスして騎乗できている。スムーズなレースを心掛けています。毎回、人気の馬に乗せていただいているので、ミスをしたくない。ミスをしなければ勝つことができます」

　＜藤沢和調教師「いつになくやる気が出ている」＞

　中間のアクシデントを感じさせない動きに、藤沢和調教師の頬が緩む。「気合が乗って、いつになくやる気が出ている」。ルメールを乗せた最終デモは、美浦のＷコースでドラゴンストーム（６歳障害未勝利）を４馬身追走。１週前追い切りで馬場に脚を取られた３、４コーナーを滑らかにパスすると、内から楽な手応えで伸び、５ハロン６８秒４―１３秒０で半馬身先着した。

　先週は手前を替えた際にバランスを崩し、追い切りを途中でやめた。今週はスムーズに回って来られるかがポイントだったが「影響は全くないと思っています」。トレーナーは力強くうなずいた。

　０２、０３年に連覇したシンボリクリスエスなど、歴代２位の５勝を挙げている秋の盾。「東京の２０００メートルはスピードとスタミナの両方がなければ上手に競馬ができない。一番向いている距離とコース」と、Ｇ１・２勝目に自信と手応えを示した。