【南武特別 長山尚義オーナーインタビュー】有馬記念目指すオジュウチョウサン、平地連勝へ「今度も通過点」

スポーツ報知
オジュウチョウサンが獲得したJ・G1の優勝レイが並ぶ横で、同馬のぬいぐるみを手に笑顔の長山尚義オーナー

◆南武特別(11月3日・芝2400メートル、東京競馬場)

 暮れのグランプリ、有馬記念(12月23日、中山)出走を目指している障害界の絶対王者、オジュウチョウサンが、昇級戦となる南武特別・1000万(11月3日、東京・芝2400メートル)で平地2連勝を狙う。長山尚義オーナー(73)はスポーツ報知のインタビューに応じ、「今度も通過点。有馬記念で勝てるんじゃないかって気持ち」と自信たっぷりに語った。

 ―有馬記念を目指して今年7月の開成山特別で4年8か月ぶりの平地競走に挑んで完勝。自信はいかがでしたか?

 「全く問題にならないと思っていたよ。武豊もレース前に言っていたけど、『(中山グランドジャンプで)4000メートル以上を走って、上がり3ハロン36秒台で上がってくるような馬はいない』とね。それも斤量63キロを背負って、中山の障害を跳んでるのだから能力が違うよ。レースは先行した連中が全部つぶれてしまって、後ろの方の馬が差してきたし、いかにオジュウチョウサンの力が抜けていたかということだね」

 ―当日はファンの盛り上がりもすごかったです。

 「俺もビックリしたよ(笑い)。午前11時頃にタクシーで行ったら、運転手が『今日はピストン輸送みたいで、こんなことなかった』と驚いていた。G1と同じような盛り上がりだよ。武豊も『今(ファン)投票したら1番人気ですよ』と言っていたくらいだよ」

 ―秋の始動戦に予定していた九十九里特別は、左トモ(後肢)の違和感で回避しました。今週の南武特別への自信は?

 「この間は不安があるから取り消したけど、使うって言ったら使えるくらいだったと思う。今度も通過点だよ。このへんで問題になるようなら、有馬記念なんて言えないよ。俺は有馬で勝てるんじゃないかって気持ちなんだから」

 ―強い勝ち方を期待したいですね。

 「和田先生(和田正調教師)からジョッキーに伝えるようお願いした“秘策”があるんだよ。簡単なことで、3、4コーナーからまくってぶっちぎっちゃえ、体力勝負に持ち込んじゃえ、とね。(中山グランドジャンプの)あの脚があれば誰もついてこられない。今後を占う一戦になるね」

 ―最後にファンへのメッセージをお願いします。

 「もうこうなると、俺の馬じゃなくてファンの馬ですからね。平地での能力を握りつぶしたら、もったいない。南武特別の後に、ひとつくらいレースを使う可能性があるけど、あくまで私が目指しているのは有馬記念。どうしてもオジュウチョウサンを一線級とぶつけてみたいし、どうか応援よろしくお願いします」(聞き手・坂本 達洋)

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