女性騎手の減量特典に関する新ルール正式発表…JRA「騎乗機会を確保し長く活躍できる環境を」

スポーツ報知
藤田菜七子騎手

 JRAは11月20日、東京・港区の六本木事務所で経営委員会を開催。2019年度の事業計画、収支予算が議決され、女性騎手の減量特典を緩和する新ルールが正式に発表された。

 女性騎手の騎乗機会拡大を図るため、来年3月1日から一般競走において適用される。新規定によると、50勝までは★4キロ減、51~100勝は▲3キロ減。101勝以上、または騎手免許取得後5年以上が経過した女性騎手は◇2キロ減になる。

 現在JRAに在籍している唯一の女性ジョッキー、藤田菜七子騎手(21)=美浦・根本康広厩舎=は20日時点で通算49勝(JRA45勝、地方4勝=JRA所属馬に騎乗時)をマーク。現在は31~50勝の見習騎手に与えられる△2キロ減で騎乗している。来年2月いっぱいまでは現行通り、50勝までは△2キロ減、51~100勝は☆1キロ減で騎乗することになるが、3月1日からは新ルールが適用され、それまでに2勝以上を積み上げていれば▲3キロ減からスタートすることになる。

 JRA競走部 番組企画室の柏田秀治室長は「藤田菜七子騎手の活躍は、競馬に興味のない女性や若い皆様の注目を集め、興行的にも大きな効果を感じています。藤田騎手は騎乗機会に恵まれていますが、これまでデビューした6人の女性騎手はほどんど騎乗機会に恵まれず、早期に引退を余儀なくされました。フランスや日本の地方競馬では既に導入されていますし、藤田騎手のみならず、これからデビューする女性騎手の騎乗機会を確保し、長く活躍できる環境を整えたい」と導入に至った経緯を説明した。

 対象はJRA及び地方競馬に所属している女性騎手。短期免許で来日する外国人女性騎手については適用されない。その理由についてJRAは、騎乗機会を与えることを目的とされたルールであり、短期免許で来日する外国人女性騎手は相応の実績を残しているため、適用する必要はない、との見解を示した。

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