【有馬記念】唯一の3歳ブラストワンピースがG1初制覇 池添は単独最多4勝目 オジュウチョウサンは9着

スポーツ報知
有馬記念を制し左手を挙げる池添とブラストワンピース(中央)(カメラ・池内 雅彦)

◆第63回有馬記念・G1(12月23日、中山・芝2500メートル、稍重)

 年末の大一番、有馬記念は16頭によって争われ、3番人気のブラストワンピース(牡3歳、美浦・大竹正博厩舎)が直線で差し切ってG1初制覇。唯一参戦した3歳馬が、平成最後のグランプリを制した。騎乗していた池添謙一騎手(39)=栗東・フリー=は09年ドリームジャーニー、11年オルフェーヴル、13年オルフェーヴルに続いて、有馬記念単独最多となる4度目の制覇となった。

 2着は1番人気のレイデオロ(クリストフ・ルメール騎手)、3着には内から直線伸びた9番人気のシュヴァルグラン(ヒュー・ボウマン騎手)が入った。二刀流の挑戦として注目を集めたオジュウチョウサン(武豊騎手)は9着に終わった。

 池添謙一騎手(ブラストワンピース=1着)「ずっとG1を取れる馬だと言い続けてきて、やっとG1を取れた。それを証明できてよかったです。本当にうれしいです。真ん中の枠だったので、閉じこめられることには気を付けた。攻める競馬をしたかったので、ゲート後に出していきました。最後は詰め寄られたが、よく踏ん張ってくれました。ブラストワンピースのデビュー前でしたが、ふとした時に、大竹さん(調教師)に『俺の最初のG1は、お前のような気がする』と言われたんです。『そうかもしれませんね』と返したのですが、実現できてよかった。ずっと乗せ続けてくださったので、G1をプレゼントできてよかったです。(有馬記念4勝目)ドリームジャーニー、オルフェーヴル、そしてブラストワンピース。本当に馬に感謝しかないです。秘訣(ひけつ)ですか? 強い馬に乗らせていただいたことが一番の要因かなと思います。歴代に3勝を挙げた方々(武豊騎手、岡部幸雄元騎手、田原成貴元騎手)は、名ジョッキーばかり。来年は5勝目を挙げられるように、頑張ります」

 大竹正博調教師(ブラストワンピース)「G1を取れるはずの馬がうちの厩舎にいたのは事実。ようやく大きなタイトルを取れました。表彰台に上がった時に、見たことのない景色だな、と。すごくうれしかったですね。泣くかなと思ったが、意外と、『やったー』という気持ちの方が強かった。(ブラストワンピースについて)これまで、人気になって勝ち切れなかった競馬があった。ようやく競馬ファンに恩返しができたのかな、と思います。大きい馬なので、丈夫に見えるのですが、ずっと言ってきたことですが、背中とトモ(後肢)の弱さを抱えていて、そこをとにかくケアしながら、かつ調教に耐えられるようなプロポーションにつくってきた。それを貫いたことで、G1タイトルを取れたのでは、と思います。(レースについて)勝ちを意識した前のポジション。ゲートが開いた時から、それが分かるような感じでした。折り合いに気を付けてくれ、と思いながら見ていて、あとは祈るだけでした。長く脚を使えるタイプなので、早めに仕掛けて、接戦に持ち込められたら、しのいでくれると思った。レイデオロが迫ってヒヤッとしましたけどね。この馬の期待からすれば、まだここがゴールではありません」

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