【アメリカJCC】“黄金世代”の菊花賞馬フィエールマン、発熱の影響なくラスト12秒3!

スポーツ報知
フィエールマンは鞍上のルメールも驚く抜群の加速力を披露した

◆アメリカJCC追い切り(17日・美浦トレセン)

 20日に行われる2重賞の出走馬が17日、決まった。アメリカJCC(中山)に出走するフィエールマンは美浦トレセンのWコースでルメールを背に追われ、中間の発熱の不安を全く感じさせない動きで併走馬に先着。前年の菊花賞馬としては、83年ホリスキー以来36年ぶりの出走となる19年初戦に万全の態勢だ。

 フィエールマンは闘志を胸に秘め、Wコースを力強く駆けた。外ルヴォワール(5歳1000万)を3馬身追走して、馬なりで2馬身先着した。直線に入ると、自ら頭を上げ下げしてスイッチオン。ラスト1ハロンでギアを上げると一気に加速し、末脚の鋭さを見せつけた。6ハロン84秒6―12秒3の時計に、騎乗したルメールは「ハードプッシュはしていない。4コーナーで滑ってしまって、反応に時間がかかったが、直線での瞬発力がすごかった。自分から走り出したんだよ。追い切った後の息づかいも良かった」と満足した様子だ。

 昨秋の菊花賞をキャリア最少の4戦目で制覇。その後、短期放牧を経ての実戦はこの馬のパターンで、2戦目以降は中10週、中10週、中15週、今回が中12週。「加速力がやっぱりすごい。2週間前に軽い発熱があったが、ほとんど問題ない。体も前走と同じくらいで、今のところ言うところがない」と手塚調教師は不安を拭い去る動きに、好仕上がりをアピールする。

 前年の菊花賞馬がこのレースを勝てば、77年のグリーングラス以来42年ぶり。“黄金世代”と称される4歳勢。「彼のポテンシャルはやっぱり高い」とルメールが再確認したクラシックホースがその力を見せつける。(松浦 拓馬)

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