【フェブラリーS 村山調教師に聞く】コパノキッキング、動きパワフル!鞍上の菜七子騎手に期待「うまく能力を引き出してくれると思います」

スポーツ報知
単走で馬なりで軽快な動きを見せたコパノキッキング

◆フェブラリーS追い切り(13日・栗東トレセン)

 第36回フェブラリーS・G1(17日、東京)の追い切りが13日、東西トレセンで行われた。JRAの女性騎手として初めてG1に挑戦する藤田菜七子騎手(21)=美浦・根本厩舎=が本番で乗るコパノキッキングは、栗東・CWコースで、デビューから約20キロもアップした筋肉質の馬体を軽快に弾ませた。村山調教師も太鼓判を押す仕上がりだ。

 ―藤田菜七子の騎乗で注目を集めるコパノキッキングは前走の根岸Sで重賞2連勝。中団から抜け出して押し切る強い競馬でした。

 「少し(ポジションが)前めかなと思ったけど、結果的に後続がついてこられませんでした。いい位置を取ってくれて勝てたと思います」

 ―根岸S後、小林祥晃オーナーからG1では藤田菜七子とコンビを組むことが発表されました。

 「出走には賞金加算が必要でした。前走を走る前から2着か1着なら菜七子騎手でいこうとオーナーと話をしていました」

 ―8日には菜七子騎手が栗東で同馬に騎乗しました。

 「敏感で難しいところもあるけど、すごくいい脚を使うと(菜七子に)話しました。どこからでも競馬ができるので騎手に任せます」

 ―元騎手の村山師から見て、菜七子騎手のセールスポイントはどのあたりでしょうか。

 「スタートが上手で、当たりが柔らかいですね。うまく能力を引き出してくれると思います」

 ―最終追い切りを振り返ってください。

 「先週、CWコースでサッとやっています。今週もいつも通り。そんなに速く見えないけど、時計が出ていました」

 ―今回のレース前の(小林オーナーの風水による)パワーフードを教えてください。

 「今年全般は肉ということですが、秘密です。前走は銀座のモスバーガーでチキンを食べました。コパさんと自分と一緒に行っていた娘とモスチキンを食べて、マーフィー騎手にはチキンナゲットを買って渡しました。刺身じゃなくてよかったです(笑い)。カペラSは柴田大知騎手に梅干しを食べてもらいました」

 ―最後に意気込みを聞かせてください。

 「マイルは初めてだけど、何とかもってほしいです。(JRAの)女性騎手がG1初騎乗で勝てば盛り上がるので、いい競馬をしてほしいです」

<内尾が見た コパノキッキングは重厚感のある走り>

 Dr.コパこと小林祥晃オーナーによれば、今年のパワーフードは肉。人間が食べてパワーを得るなら、コパノキッキングは筋“肉”がついてパワーアップ。デビュー当初の462キロから20キロ前後まで増えた体つきはたくましさを増した。最終追い切りは栗東・CWコースでソフト仕上げとはいえ、重厚感のある走りで一流のダート馬らしいオーラが出ていた。

 村山厩舎でフェブラリーSを制したテスタマッタ、コパノリッキーの先輩たちはデビューから20キロ近い増量に成功し、ダートの一線級で活躍した。リッキーの取材時に、「増量してパワーをつけたい」と村山師が何度も言っていたのを思い出す。

 コパノキッキングもダートでトップに立てる器だが、距離適性は未知。初めてのマイルをこなせたら、“ニク”らしいほどの強さを見せてくれるはずだ。(内尾 篤嗣)

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