【中山記念】ディアドラすでに海外仕様!G1馬4頭倒す ルメール「香港と同じくらいの状態」

スポーツ報知
ルメールを背にしたディアドラは牝馬らしからぬ迫力で坂を駆け上がった

◆中山記念追い切り(20日・栗東トレセン)

 G1馬5頭が集結した第93回中山記念・G2(24日、中山)。ドバイ遠征を見据え始動する17年の秋華賞馬ディアドラは20日、栗東・坂路で最終追い切りを行い、ルメールも認める仕上がりの良さを披露した。

 香港遠征明けでもきっちり仕上がった。ルメールを背に開門直後の栗東・坂路に姿を現したディアドラは、単走でスタート。ラスト1ハロンを迎えても鞍上の手綱は動かず、馬なりのまま55秒5―12秒7でフィニッシュした。橋田調教師から「追わないで」と指示されていたルメールは「自分から動いていた。良さそうだね。香港と同じくらいの状態だと思う。大丈夫そう」とうなずいた。

 最終追いこそ調整程度にとどめたが、1週前は栗東・CWコースを強めで6ハロン76秒1―12秒1の猛時計。「あれでも7ハロンから行っているからね」と橋田師。「気性は女性的で繊細だけど、心肺機能が違う。胸囲が深いから、あれだけの動きをしてもケロッとしている」。競走馬の“エンジン”とされる心臓や肺、それらを収める胸囲の大きさを挙げ、高い性能を強調した。

 昨年後半の最大目標だった香港Cは、1馬身届かずの2着。ルメールは「忙しくてポジションを上げられなかった。直線も、エンジンがかかるのに時間がかかった」と振り返る。それでもラスト100メートルから猛追し、日本の牝馬でトップレベルであることを証明した。

 自身を含めてG1馬5頭が集結。強豪牡馬が相手だが、何ら臆することはない。「いいメンバーだけど、いい馬だから心配していない」とルメールが言えば、橋田師も「他の馬が伸びないところで、もうひと伸びするのがこの馬のすごいところ」と末脚を信頼。昨年3着の雪辱もかかるドバイ・ターフへ、好発進を決めたい。(橋本 樹理)

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