【スプリングS】中山2連勝中のヒシイグアス、皐月賞切符取りへラスト伸びて併入!ミナリク騎手も日本での重賞初制覇に手応え

スポーツ報知
力強い脚さばきのヒシイグアス(手前)。ミナリクは併せたパートナーにまたがった

◆スプリングS追い切り(14日・美浦トレセン)

 皐月賞(4月14日、中山)トライアルの第68回スプリングS・G2(17日、中山、3着まで優先出走権)の出走馬が14日、確定した。中山で2連勝中のヒシイグアスは美浦・Wコースの併せ馬で追い切られ、態勢を整えた。鞍上のフィリップ・ミナリク騎手(44)=チェコ=は先週の中山牝馬Sで鼻差2着だっただけにJRA重賞初Vへ意欲を燃やしている。

 中山3連勝での皐月賞へ、好気配を漂わせた。ヒシイグアスは美浦・坂路でウォーミングアップ後に南Wコースで併せ馬。併せたブーザー(3歳500万)の豪快な走りが目立ったが、しっかりとした脚さばきで、最後に伸びて、併入。4ハロン52秒0―12秒1をマークし、「調教はいい動き。大きな変わりはない。昨年と比べると落ち着きも出てきている」と森助手。地味ながら集中力を感じさせる走りだった。

 レースで手綱を執るミナリクはこの日は併せたブーザーに騎乗も、好調ぶりを感じとった。「間違いなく成長できている。乗るのが楽しみだし、前走よりステップアップできると思う」。未勝利、若竹賞と中山2連勝中で、「中山の経験もあるし、向いている」と舞台も追い風になる。

 短期免許で来日中のミナリクは2戦連続でコンビを組むこの馬に日本での重賞初制覇をかける。9日の中山牝馬Sではウラヌスチャームに騎乗し、上がり最速タイの34秒6で迫るも、フロンテアクイーンに鼻差2着の惜敗。「日本にいるうちに重賞を勝てるようにしたい。(先週)土曜の2着はちょっと悔しい」。短期免許の交付期間は4月4日までだが、10日に44歳を迎えたばかりの鞍上は新たな勲章を手にするつもりだ。

 スプリングSは過去に3冠馬オルフェーヴルやG1・7勝のキタサンブラックも制した出世レース。堀厩舎は10年アリゼオ、16年マウントロブソンで2勝を挙げている。「単純な比較はできないけど、過去に好勝負した馬と遜色ない」と森助手。クラシックへ向け、態勢は整った。(恩田 諭)

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