【高松宮記念】２年連続２着レッツゴードンキ、今年こそ！梅田調教師「このレースは勝ちたい」

◆第４９回高松宮記念・Ｇ１（３月２４日・芝１２００メートル、中京競馬場）

　第４９回高松宮記念・Ｇ１（２４日、中京）は春の短距離王決定戦。昨年の最優秀短距離馬ファインニードルが引退し王者不在の戦いで、注目されるのは昨年の２、３着馬だ。重賞戦線で戦い続け、６年連続で連対している“鉄の女”レッツゴードンキが今度こそか。ナックビーナスは前２年より１走少ない臨戦過程で狙いを定めてきており、こちらも侮れない。

　もう惜敗はいらない。このレースに１６年から４年連続の挑戦となり、１７年と１８年は２年連続で２着惜敗。レッツゴードンキが春のスプリント王へ懸ける思いは、どの馬よりも熱い。「このレースは勝ちたい。悔いのない仕上げで臨みたい」。全休日明けのキャンターでも元気いっぱいに５９秒４―１３秒６の時計を出す愛馬の姿を見ながら、梅田調教師が力を込めた。

　鉄の女だ。２歳８月にデビュー戦を勝った後、使ったレース３０戦は何とすべて重賞。常に一線級で走り続け、２歳時から今年まで、６年続けて重賞で連対するという偉大なる蹄跡を残してきた。「本当に手のかからない馬。持って生まれたものでしょう。精神力も心臓も強いし、身のこなしは柔らかい。本当に大きな怪我がない」と担当の寺田助手は笑みを浮かべる。

　昨年は前年末の香港遠征で大幅に減った馬体の回復を図りながらの調整。しかし、今年は昨年１１月のＪＢＣスプリント後に早めの休養に入り、春シーズンに備えてきた。１４日には栗東・坂路で４９秒４をマーク。昨年とは調整過程の順調度がまるで違う。「ずっと厩舎を支えてくれている。まだまだ衰えなどはない。感謝しかないし、こんな馬いないよ」とトレーナー。２着なら、Ｇ１でも６年連続連対となる。しかし、欲しいのは記録ではなく勝利。今年こそ悲願を成就する。（山本　武志）