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2年ぶりに勝った田村太雅騎手、障害レースで奮闘続ける32歳の飛躍に期待

2018年8月21日16時22分  スポーツ報知
  • 2年ぶりに勝った田村太雅騎手

 JRA女性騎手として最多タイの通算34勝となった藤田菜七子騎手など、先週の中央競馬は話題が豊富にあった。そんな中で取り上げたいのが8月18日の小倉4R・障害未勝利でスズカチャンプに騎乗し、2年ぶりの勝利となった田村太雅(たむら・たいが)騎手。16年8月14日に小倉で同馬で勝ってから実に2年間、63戦も勝利から見放されていた。あのときと同じ小倉。2周目の向こう正面から勢いづき、そのまま押し切って長いトンネルを脱出した。

 田村「やっぱり2年は長かったです。この馬は小倉とは相性がいいんでしょうね。いい勢いでリズム良く、向こう正面の障害を2つとも飛越していました。滞在(競馬)も合っているのだと思います」

 7月7日に栗東での調教中に落馬し、頸椎(けいつい)を骨折。ケガを乗り越え、復帰戦で単勝29・2倍の伏兵をオープン初勝利へと導いた。8月21日の栗東トレセンでは、騎手仲間をはじめ多くの関係者から祝福の声をかけられていた。

 「骨折といっても重度なものではなかったですから。僕自身、久しぶりの勝利ということで(今年2月末に定年を迎えた師匠の)佐藤正雄先生からメッセージが届いていて、すぐに電話しました。『頑張ってください。テレビで応援しています』と言っていただき、本当にうれしかったです」

 06年にデビューし、今年で13年目。現在の減量(見習い騎手が負担重量を軽減される)期間は5年だが、当時はデビュー3年で減量がなくなり、騎乗馬が集まらなくなる厳しい現実にさらされた。活躍の場を求めて10年秋から障害レースでの騎乗を開始。G1で3回騎乗するなど、経験を積んできた。

 「障害で乗ることに抵抗はなかったです。自分で馬をつくっていけるし、馬によって飛越が全然違います。そういったところが面白いですね。今の若いジョッキーは乗り鞍が減ってきたら辞めてしまったりするけど、せっかく騎手になったのだからもったいないと思います。障害はやってみると面白いです」

 家族構成は妻、4歳の長男、1歳の次男。上の子供は、パパがジョッキーであることが少しずつ分かってきたという。

 「子供は騎手がどんなものか、とりあえず分かっています。でも『仕事』という単語は馬に乗ること(とイコール)だと思っていました(笑い)」

 まだ32歳。障害ジョッキーの間ではまだ若手の部類になる。大きな夢を目指して連日、調教に励んでいる。

 「大きな目標はG1、中山大障害を勝ちたいですよ。みんなダービーを勝ちたいように、障害をやるからには大障害は勝ちたいレースです。身近な目標としては、コンスタントに毎週、乗りたいですね」

 スズカチャンプは中1週で、9月1日の小倉でのオープン競走への出走を予定している。ジョッキーにとって乗り鞍の確保が大変な時代、障害の道で奮闘を続ける田村騎手。花開くことを期待したい。(中央競馬担当・内尾 篤嗣)

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