【香港国際競走 パートン騎手インタビュー】香港マイル騎乗のビューティージェネレーションは「歴史的な名馬のレベル」

スポーツ報知
パートンは香港NO1ジョッキー

◆香港国際競走(12月9日・シャティン競馬場)

 香港国際競走(9日、シャティン競馬場)出走馬のゲート番が6日、確定した。海外競馬に精通するフリーライターの土屋真光氏、ケイト・ハンター氏が、それぞれ有力馬に騎乗するザカリー・パートン騎手(35)、ヒュー・ボウマン騎手(38)=ともにオーストラリア=をインタビューした。

 ―香港マイルは重賞4連勝中のG1・3勝馬、ビューティージェネレーションに騎乗します。

 「本当に歴史的な名馬のレベルです」

 ―前走(香港JCマイル)は序盤は後方からでしたが、3コーナーで先頭に並ぶと直線は外ラチに向かってかっ飛び、後続を突き放しました。

 「序盤は無理をしなかっただけで、レースが落ち着いたところでこの馬のペースで自然と先頭に並んでしまっただけです。直線はこの日はなぜか馬が外に行きたがったんです。外に馬もいませんでしたし、無理に進路を変えずそのまま走らせました。今は短所を直すより、長所で勝負することにしています。それならこの馬は負けません」

 ―カップでコンビを組むのはタイムワープ。昨年は鮮やかな勝ちっぷりでしたが、4月のクイーンエリザベス2世Cや前哨戦は全くレースになっていませんでした。

 「春は少し疲れがあったのかも。前走は外から競り込まれて、かなりオーバーペースになってしまいました」

 ―先週のバリアトライアル(実戦式調教)は気分よく先行し、最後は5着でした。最後は無理せず流した感じですか?

 「いやいや。実は結構追ったんですけど、全然反応がなかったので追うのをやめたんです。レースの時は反応して欲しいんですけど…。まともに走れば簡単に負ける馬ではありませんからね」

 ―ヴァーズで騎乗するエグザルタントは?

 「スタミナと後半のいい伸びがある馬なので、距離はある方がいいですね。自分から動いていける器用さも武器のひとつです。ペース次第になると思いますが、日本の馬が逃げるなら無理に追いかけることはしません」

 ―スプリントで騎乗するリトルジャイアントは、まだ無名の存在。

 「脚もとが弱いのでレースの数はあまり使っていないんですよね。今までの中では一番状態がいいと思いますが、チャンピオンが2頭も3頭もいます。いい枠を取れて、うまく流れに乗れて、他にも何かラッキーがあれば(笑い)」(聞き手・土屋 真光)

 ◆ザカリー・パートン(Zachary Purton)1983年1月3日、オーストラリア生まれ。35歳。00年に母国で騎手デビュー。07/08年シーズンから香港へ移籍。13/14年シーズンは112勝でリーディング首位を獲得。17/18年シーズンも最多勝に輝く。JRAの初参戦は10年安田記念。15年高松宮記念をエアロヴェロシティで制している。

<ボウマン騎手インタビュー 香港スプリント騎乗のリムズクルーザー「面白い」> 

 ―香港スプリントはシンガポールのリムズクルーザーに騎乗します。チャンスはありそうですか?

 「この馬は面白いと思います。乗ったことはないけど、いい競馬ができると思います。シンガポールの競馬は他国と比べてレベルに少し差がありますが、この馬はちょっと別格。楽しみにしてます」

 ―特徴は?

 「この馬はギリギリ最後に追い込む馬です。だいたい、内でずっと待ってて、最後に脚を使うスタイルです。(3番枠に決まり)この馬のスタイルと合うと思います」

 ―警戒する馬は?

 「香港のスプリンターはいつも強いですね」

 ―香港マイルは、一昨年の勝ち馬ビューティーオンリーです。

 「良く走ってくれていると思います。勝てるかどうか分からないけど、頑張れると思います。綺麗な競馬をして、3着以内に入ることができればうれしいですね」

 ―香港ヴァーズのリヴンはいかがですか。

 「オーストラリアで一緒にクイーンズランドダービー(17年)を勝ちました。一緒にG1を勝ったけど、香港移籍後の結果は当時のレベルにはないと思う。間違いなく能力はあると思うけど、近走の状態より、もっともっと良くならなきゃいけないですね」(聞き手=ケイト・ハンター)

 ◆ヒュー・ボウマン(Hugh Bowman)1980年7月14日、オーストラリア生まれ。38歳。01年に母国で騎手免許取得。16/17年シーズンには豪州NSW地区で1位となる83勝をマーク。昨年は騎手の世界ランキング「2017年ロンジンワールドベストジョッキー」で1位に輝いた。短期免許による日本初参戦は15年11月。17年ジャパンCをシュヴァルグランで制した。

競馬

×