クリンスマン氏、日本代表監督に「やる気マンマン」

スポーツ報知
解説のためモスクワの特設会場に入ったクリンスマン氏

 次期日本代表監督の最有力候補で、ドイツ、米国代表監督を歴任した元ドイツ代表FWユルゲン・クリンスマン氏(53)に近い関係者が6日、日本の監督について「ユルゲンは興味を持っている」と語った。ロシアW杯を率いた西野朗監督(63)の7月末での退任が5日に発表され、日本サッカー協会は後任人事を本格的に開始した。クリンスマン氏本人が意欲を示していることで、交渉が順調に進めば20日の技術委員会を経て、月末の理事会で承認される見通しだ。

 西野氏の後任の最有力候補として渦中にいるクリンスマン氏が、日本代表監督就任に強い興味を示していることが判明した。近い知人が、スポーツ報知の取材に対して「まだ(日本協会から)オファーは来ていないが、ユルゲンは興味を持っている」と語った。現在は水面下で話し合いをしているとみられ、正式オファーに至っていないが、日本を指揮することに意欲的だという。

 クリンスマン氏は2016年11月の米国監督退任後は監督業に就いていないが、開催中のロシアW杯では英BBC放送のゲスト解説を務めるなど世界のサッカーをさまざまな方向から学んでいる。同じ知人は「彼は現在フリーだし、代表監督として働きたいと考えている」と、監督業の再開を望んでいると明かした。

 また、ドイツサッカー関係者の話では、クリンスマン氏の親友で、同氏が監督となった場合にコーチとしての入閣もうわさされる元ドイツ代表DFで元浦和監督のギド・ブッフバルト氏(57)も、大好きな日本からオファーが届けば、前向きに検討する意向を持っているという。

 一方、ドイツ専門誌キッカーによると、カメルーン、ジャマイカ代表などを率いたドイツ人のシェーファー氏(68)も候補と報じているが、協会がクリンスマン氏側と水面下で接触したとの情報もある。同氏が日本代表監督に興味を示していることで、本格的な交渉に移れば話は一気に進む可能性も高い。

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)は5日のW杯帰国会見で、次期監督人事について「白紙」としているが、9月7日には新生日本の初陣があり、来年1月にはアジア杯を控えるため「早い時期に決めたい」と7月末までには決定したい意向。日本協会では20日に技術委員会を実施。日本人監督を推す委員もおり、クリンスマン氏を軸として細部を詰めて、同月末の理事会での承認を目指している。

 ◆ユルゲン・クリンスマン 1964年7月30日、ドイツ生まれ。53歳。現役時代はバイエルン(ドイツ)、インテル(イタリア)などでFWとして活躍。2004年にドイツ代表監督に就任し、自国開催の06年W杯で3位。08年から09年途中までバイエルンの監督を務め、11年から米国代表監督に就任。14年ブラジルW杯では1次リーグを突破し、16強に導く。16年11月に成績不振を理由に解任された。182センチ、73キロ。

 〇…クリンスマン氏と西ドイツ代表で一緒にプレーし、Jリーグの市原などに所属したリトバルスキー氏(58)が6日、日本のラジオに出演した。司会者に次期監督人事についての情報を聞かれると「3週間前にクリンスマンと話した。興味があると言っていた」と、日本協会との接触をにおわせる暴露話も。「まだ決まってはいない。彼は考えている最中だ」と語った。

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