森保監督、常連焼肉店の先代命日に必ず来店、子供に自ら「写真撮ろうか?」律義で謙虚な人柄

スポーツ報知
店長の白承徹さん(中央)と森保監督(右、左はU―21代表の下田崇GKコーチ)

 森保一監督が選手時代から四半世紀、広島市の焼肉店「炭火焼肉 明洞(みょんどん)」に通い続ける。店長の白承徹(ペク・スンチョル)さん(38)が森保氏の律義で謙虚な人柄を明かした。

 ◆オーストリアからメール

 日本代表がロシアW杯に向けた最終調整を行い、DF長友佑都(31)が突然の金髪姿になった6月10日。代表コーチとして合宿地のオーストリアにいた森保氏から承徹さんの元へ、1通のメールが届いた。「ご冥福をお祈り致します」。明洞の先代で、2002年に他界した承徹さんの父・漢英さんを偲ぶものだった。毎年6月10日の命日には必ず来店していたが、今年はかなわず。それでもメールだけは欠かさなかった。

 ◆初来店から四半世紀

 森保氏が初めて店を訪ねたのは1994年。承徹さんは「中学生の頃からかわいがってもらっています」と笑う。漢英さんは亡くなり、店も移転したが、「店長の息子と広島の選手」だった関係は「店長と日本代表監督」となって、24年がたった今でも続いている。

 ◆裏方スタッフのねぎらいの場

 広島監督時代は、選手だけでなく、用具係やマネジャー、通訳など裏方スタッフと来店した。必ず注文するメニューは、漢英さん自慢のタンにねぎを乗せた「ネギタン」。94年の広島リーグ優勝メンバーのサインが飾られている個室でスタッフの労をねぎらった。「すごい人なのに低姿勢。サッカーのユニホームを着ている子が森保さんの方をちらちら見るんです。すると自分から『写真撮ろうか』と。そういう人柄があるからこそ(代表の)監督になったんじゃないでしょうか」

 ◆広島への思い

 12年にJ1初Vを果たした際、優勝監督インタビューの第一声で「広島の皆さん!おめでとうございます!」と叫んだ。広島育ちの承徹さんにとって、心に響いた言葉だった。「広島に対する思いがすごく強い方なんだと思います」。選手として14年、コーチ時代を含めて指導者として8年を過ごした広島には、その律義で謙虚な性格にほれ込んだたくさんの“森保サポーター”がいる。(岡島 智哉)

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