【U21】上田綺世、後半45分PK弾で8強!Jスカウト絶賛の大学NO1ストライカー

スポーツ報知
PKを決め、雄たけびを上げる上田(左は長沼、右は渡辺)(カメラ・相川 和寛)

◆ジャカルタ・アジア大会第7日▽サッカー男子決勝トーナメント1回戦 日本1―0マレーシア(24日)

 サッカー男子のU―21日本代表は、決勝トーナメント(T)1回戦でU―23マレーシアを1―0で破り、3大会連続の8強入りを決めた。試合終盤の後半45分に途中出場のFW上田綺世(あやせ、19)=法大=が自ら獲得したPKで決勝点をマーク。前日(23日)に50歳の誕生日を迎えた森保一監督にバースデー勝利を贈った。4強入りを懸け、27日に準々決勝でサウジアラビアと対戦する。

 苦しみ抜いた男がチームを救った。0―0で迎えた後半44分、MF松本のスルーパスに抜け出したFW上田がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。「上田綺世の株が上がるか、下がるかがかかっていた。自分の存在を大きくするチャンスだと思っていました」という大胆不敵なストライカーは、見事にPKを沈めて決勝点をマーク。前日に50歳を迎えた森保監督のバースデーを自らの得点で祝った。

 出番は後半30分からやってきた。今大会初戦となったU―23ネパール戦では先発しながらも再三の決定機を逃し、この日も3試合連続で先発から外れた。それでも「あの時間に起用されるのは(森保監督から)多少は信頼されているということ。何としても結果を出したかった」。その狙い通り、裏への抜け出しから決勝点をマーク。この代表の発足となった昨年12月のタイ遠征から継続的に招集している森保監督も「よく仕事をしてくれた」とたたえた。

 大学NO1ストライカーだ。まだ法大2年生ながら、Jクラブのスカウトが「大学でも抜けている存在。高校時代から突破力はあったけど、今はゴール前での落ち着きもある。海外でも通用する」と絶賛するほどのポテンシャルを秘める。周りはプロ選手ばかりだが「プロには絶対に負けたくない気持ちがある。得点能力では誰にも負けたくない」と闘志をむき出しにして貪欲に成長を続けている。

 これで3大会連続の8強入り。前回14年の仁川大会では開催国の韓国相手に準々決勝で敗れた。「ベスト8に行けたことで、またひとつ自分の成長する場が増えた」という19歳が、チームの目標である4強に導く。(井上 信太郎)

 ◆上田 綺世(うえだ・あやせ)1998年8月28日、茨城県生まれ。19歳。鹿島の下部組織から鹿島学園高に進学。3年時には高校選手権に出場した。17年から法大に進学。U―21日本代表には、昨年12月のタイ遠征、今年3月のパラグアイ遠征、5月のトゥーロン国際大会に続き4度目の招集。180センチ、72キロ。

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