20歳・堂安律「力証明したい」最年少デビューでV…国内合宿3日目

スポーツ報知
練習に合流した堂安(左)はパス回しの練習で汗を流す(右から長友、槙野=カメラ・頓所 美代子)

 1月のアジア杯(UAE)へ向けた日本代表の国内合宿3日目が28日、千葉県内で行われ、MF堂安律(20)=フローニンゲン=らが合流した。堂安が20歳でアジア杯デビューを果たせば、プロ中心で臨んだ1992年大会以降では最年少記録。優勝した2000年のレバノン大会に21歳で出場したMF小野伸二(39)=現札幌=、稲本潤一(39)=札幌を退団=ら“黄金世代”らの記録を更新し、東京五輪世代の筆頭格が、森保ジャパンの中心を目指す。

 「自分の力を証明したいという気持ちはある。チームに一番貢献したい」。チーム最年少の20歳で挑む大会に向け、堂安は力強く言い切った。24日にオランダから帰国し、短いオフを経て、この日チームに合流。同じく合流したDF長友らとともに軽めの調整をこなした。日本代表として初めて臨む国際大会に向け、力強く宣言した。

 堂安と、30日に合流予定のDF冨安が20歳でアジア杯に出場すれば、日本代表が初めてプロ中心で臨んだ92年大会以降、最年少での出場となる。過去にDF酒井高が11年アジア杯に19歳でメンバー入りしたこともあったが出番がなかったように、21歳以下の選手に出場はなかった。優勝が義務づけられるアジア杯では、若い選手がテストされるということは少なかったというのが現実だ。

 そんな中で若手が存在感を示した大会といえば、優勝した00年のレバノン大会。当時21歳のMF稲本やFW高原、MF小野ら“黄金世代”が優勝に貢献した。その後、長く日本サッカー界の中核を担った彼らより、堂安は1歳若くアジア杯に臨むことになる。さらに主力の一人として挑む可能性が高いが「若いからいい経験になる、とは思わない。しっかり結果を出さないといけない」と自覚は十分だ。

 今年6月のロシアW杯のメンバーからは漏れ、その瞬間からアジア杯を目標にしてきた堂安。フローニンゲンでエースとして今季4ゴールと存在感を示し、世界中のビッグクラブから注目を集める存在になった。さらなるステップアップの野望も胸に秘める20歳は「『堂安律』というプレーを見せていければ」とキッパリ。無限の可能性を秘める若きアタッカーは、アジアの舞台で暴れ回ることだけを見据えている。(金川 誉)

 ◆堂安&冨安の今季クラブ成績

 堂安はオランダ1部・フローニンゲン、冨安はベルギー1部・シントトロイデンでここまで全試合で先発している。堂安は主に右MFとしてプレーし、17試合4得点。エースとして攻撃の中心を担っている。冨安は21試合1得点。センターバックとして、主力といえる存在に成長した。

 長友が「背水」でアジア杯に挑む。合流初日は軽めの調整。練習後、「このアジア杯で個人的に活躍できなかったら、もう日本代表には呼ばれないだろうなと思ってます」と言い切った。

 優勝した11年カタール大会、8強の15年オーストラリア大会と2度のアジア杯を経験。「相手は引いて守ってカウンター、セットプレーしか考えていない。別の競技」。いまだ負けなしで、順風満帆に見える森保ジャパンだが、格下相手との戦いで味わった難しさを「引き締める上でも後輩たちに先に伝えたい」と話す。

 10月24日の欧州CL、シャルケ戦で肺気胸の重症も「ドクターも僕の検査結果を見てびっくり」と驚異的な回復。08年に代表デビューし、3回目となるアジア杯を前に、32歳の長友が自らにプレッシャーをかけた。

サッカー

×