日本代表2発も連携チグハグ…アジア杯想定し前後半メンバー変更も攻守に課題

スポーツ報知
後半、攻め込むもゴールを決めきれず天を仰ぐ堂安律(カメラ・竜田 卓)

◆練習試合 日本代表2―0流通経大(35分×2、第一カッターフィールド秋津サッカー場)

 来年1月にサッカー、アジア杯(UAE)に臨む日本代表は30日、千葉県内で流通経大と練習試合を行い、MF伊東純也(25)のゴールなどで2―0と勝利した。前後半でメンバーを入れ替えたこともあり連係面で課題が露呈。国内合宿を終えた森保一監督(50)は、最大7試合を戦うアジア杯に向け、総合力アップを課題に挙げた。

 年内最後の練習試合で、順風満帆に進んできた森保ジャパンの課題が浮き彫りになった。FW大迫は右でん部痛で別メニュー、DF吉田、MF中島は合流前で不在の中、メンバーをシャッフルした。2―0と勝利したもののコンビネーションが合わなかった。森保ジャパン5試合4ゴールのMF南野にはいい形でボールが入らず、守備では3度の決定機を作られた。指揮官は「(アジア杯は)固定した11人で戦えるとは思っていない。1試合1試合、成長していかないといけない」と、誰が出ても戦えるチームへの進化を見据えた。

 9月のチーム発足から、強豪ウルグアイに勝利するなど4勝1分け。2列目の南野、中島、堂安を始め、1トップの大迫や守備の要の吉田らレギュラーが固定されてきた。だがアジア杯は11人だけでは勝ち進めない。優勝した11年のカタール大会決勝のオーストラリア戦は、途中出場したFW李が決勝ゴール。準決勝の韓国戦は途中出場のMF細貝、準々決勝のカタール戦では代表初先発のDF伊野波が得点するなど、日替わりヒーローがチームを救った。退場や負傷などアクシデントも想定される中で、メンバーが代わってチーム力が落ちてはいけない。

 今回の合宿はコンディションを上げることが目的。練習試合は5人のトレーニングパートナーが出場していたこともあり、連係が合わなくても致し方ない部分もあるが、本番では言い訳が利かない。チームは一度解散して31日と来年1月1日はオフに充て、3日にUAE入り。9日の初戦・トルクメニスタン戦に向け、5日には最後の練習試合(相手未定)を実施することも決まった。「チームとしては、全員を戦力として選んでいる」と指揮官。戦いの中で成長していかなければ、2大会ぶりの王座奪回は見えてこない。(金川 誉)

サッカー

×