森保ジャパン“我慢”連勝で決勝T進出 指揮官「総力戦で戦っていく」

スポーツ報知
前半28分、先制のPKを決めた原口(右)に駆け寄り喜ぶ(右2人目から)長友、遠藤、堂安ら日本代表イレブン(カメラ・竜田 卓)

◆アジア杯▽1次リーグ第2戦日本1―0オマーン(13日、UAE・アブダビ)

 FIFAランク50位の日本は同82位のオマーンに1―0で勝利し、1試合を残して決勝トーナメント(T)進出を決めた。前半28分、MF原口元気(27)=ハノーバー=が自ら獲得したPKを決め決勝点。初戦(9日)のトルクメニスタン戦の大苦戦を教訓とし、2連勝につなげた。森保一監督(50)は就任後7試合連続負けなし。17日の1次リーグ最終戦はウズベキスタンと対戦する。

 森保ジャパンが教訓を生かした。立ち上がりから、FW北川が先頭を切ってオマーンの弱点のDFラインにプレッシャーをかけ続けた。カウンター攻撃には、MF堂安がスライディングで止めるなど対応。しぶとく勝ち点3をもぎ取り、決勝T進出を決めた。森保監督は「選手たちが勝って予選(1次リーグ)突破を決めようと思ってハードワークしてくれて、結果が伴って良かった」と振り返った。

 大苦戦した初戦のトルクメニスタン戦を受け、森保監督は珍しく選手たちに厳しく注文した。「攻撃、守備、すべてを改善しなければいけない。コンディションも上げなくてはいけない」。逆転勝ちを収めたものの先制され、2点差をつけた後も1点差に迫られるなど、勝ち点3だけが収穫と言える内容だった。「簡単な試合は一試合もない。我慢強く、覚悟を持って臨む」と精神面にも訴えかけて、試合に向かった。

 右でん部の痛みで欠場したエースFW大迫の代わりには、北川を先発起用した。得点源の不在を感じさせず、前半26分までにMF南野が4度の決定機を作った。相手GKの好守でゴールネットを揺らすことはできなかったが、4度目の決定機からMF原口がPKを獲得。前半28分に原口がネットを揺らし、先制点を奪った。

 発熱で出遅れ、先発復帰となったMF遠藤は中盤の空中戦で勝ち、地上戦でもカウンターの芽を摘んだ。初戦で32度まで上がった気温が、この日は21度。体力面でも追い風を受けた。前半ロスタイムにはDF長友の手に相手のシュートが当たったが、1次リーグはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が不採用でPKを取られなかった。追加点を奪えないという課題も残したが、2戦目で1次リーグ突破という第1目標をクリアした。

 3戦目のウズベキスタン戦は選手を温存できる状況になった。「総力戦で戦っていくということで、できれば全員使ってあげたい。選手もそういう気持ちでいると思うので、できる限り使っていきたい。次も勝てるよう最善の準備をしていきたいです」と指揮官。2大会ぶり5度目のアジア制覇へ、第一関門を突破した。(内田 知宏)

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