南野の覚醒待てるか セットプレー得点ゼロも気がかり…決勝トーナメントの課題

スポーツ報知
13日オマーン戦でボールを追う南野

 1次リーグで3連勝し、堂々と決勝トーナメント(T)進出を決めた日本代表。チーム状態は良好にみえる。だが、決勝Tは、負ければ敗退し、アジア制覇への道は断たれる。好調の陰に隠れたチームの課題をスポーツ報知サッカー担当記者が、あえて“見た”。

 攻撃陣の不安点を挙げるならば、トップ下のMF南野に“当たり”が出なかったことだ。初戦は存在感を出せず、2戦目はポジショニングを修正してシュート4本を放ったが無得点。「(シュートを)浮かせる、GKをギリギリまで見る、股を抜く、そういう余裕が少しなかった。いいときは何も考えずに入っていく」と語っていたが、体のキレは感じさせ、決して状態は悪くない。ただ前線の選手にとって、調子が悪くないのにシュートが入らない状態は、不安だという話を取材経験でもよく聞いた。

 「入るまで打ってやろうと思っただけ」と強気に話している南野を、ここで先発から外す手はないだろう。しかし次の一手も考えておく必要はある。幸い、ウズベキスタン戦ではFW武藤が代表で約3年3か月ぶりにゴール。右でん部痛で2試合欠場中の大迫は、決勝Tに照準を合わせている。大迫が間に合えば武藤の2トップなど、前線のバリエーションは考えられる。南野の当たりを待つか、それとも他の選択肢か…。森保監督には迅速でシビアな判断が求められる。

 ここまでセットプレーからの得点がないのも、気がかりの一つ。右のMF柴崎、左のMF堂安という2人のキッカーには、決勝Tでより重圧がかかる中で精度の高いボールが望まれるところだ。(金川 誉)

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