香川が先発有力 南野とトップ下争い勝負 森保監督、2試合で「選手層の底上げ」期待

スポーツ報知
公式練習でボールを奪い合う南野と香川(左)(後方は柴崎=カメラ・越川 亘)

◆国際親善試合 日本―コロンビア(22日・日産スタジアム)

 日本代表は22日に国際親善試合でコロンビア代表と対戦する。21日は試合会場の日産スタジアムで、公式会見と練習を行った。森保ジャパン初招集のMF香川真司(30)=ベシクタシュ=がトップ下で先発することが有力。9月開幕が見込まれるW杯アジア予選に向け、森保一監督(50)はボリビア戦(26日・ノエスタ)との2試合を、MF南野拓実(24)=ザルツブルク=とのトップ下主導権争いの材料にしていく。

 森保監督がトップ下の見極めに入る。コロンビア戦では、MF香川が先発テストされることが有力。6月の南米選手権(ブラジル)、9月開幕見込みのアジアW杯予選に向け、課題のポジションの一つで、この2試合を今後の指針とする。指揮官はこの2試合のテーマを「チームとして経験値を高めて、選手層の底上げ」と掲げ、「選手に思い切り特徴を出してほしい」と呼びかけた。

 香川はトップ下での先発なら、昨年のロシアW杯決勝トーナメント1回戦のベルギー戦以来となる。今年1月にドイツ1部ドルトムントからトルコ1部ベシクタシュに移籍後、輝きを取り戻し、出場6試合3得点。森保監督は22年カタールW杯までに「世代交代」を柱に据えたことに加え、ドルトムント時代に出場機会を失っていたことなどから招集を見送ってきたが、香川の状態向上、そしてトップ下の選択肢を増やす必要性に迫られて、呼び戻した。

 南野はこれまで森保ジャパンで主戦を務め、11試合5得点。数字が重要視されるポジションではあるが、チャンスの質を高める仕事においては、波があったのは事実だ。中には持ち味の推進力と体の強さが光る試合もあったが、アジア杯で決定的な仕事が少なく、打開力に欠けた。2番手のMF北川も評価を高めたとは言えず、この状況を変える存在として香川を指名した。

 「(香川)真司くんは誰が見ても一番実績があるし、実力のある選手。見て学んで、自分らしいプレーをしたい。ここはみんな競争」と南野。一方の香川も「競争があるのは当然。高いレベルでお互い切磋琢磨(せっさたくま)して、一から」と意気込む。今年のトップ下勢力図を占う2試合となる。(内田 知宏)

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