【札幌】荒野、勝ち星切り開く 過去4年勝利なしの川崎戦「勝って終わりたい」

スポーツ報知
ボールの置き所を指しながら走るMF荒野(右)

 J1北海道コンサドーレ札幌MF荒野拓馬(25)が、節目の試合でJクラブ“完全制覇”を飾る。チームは15日、ホーム・川崎戦(18日)に向け、宮の沢で練習。試合形式の練習で主力組に入った荒野は、J通算150試合出場まであと1試合としている。札幌は川崎とのリーグ戦で過去4分け14敗と、対戦経験のあるJクラブで唯一、勝ち星がない。U―15から札幌一筋の生え抜きの男が奮闘を誓い、W杯中断明け初戦で勝利をつかみ取る。

 勝利しか見えていかなかった。川崎戦を3日後に控え、荒野がかける思いを口にした。「この試合が自分にとって大事になる。出来るというところを見せて、勝って終わりたい」。険しい表情で必勝を期した。

 現状を打破する。12試合に出場する今季だが、直近6試合は控え。主将のMF宮沢が出場停止で訪れたチャンスを逃すわけにはいかない。「出られない選手もいる今回は、チームの力が試される時。自分の持ち味をしっかり出したい」。左すね痛で11日の天皇杯を回避したのも、リーグ戦に照準を合わせての事。万全の状態となった今、屈指の運動量でピッチを駆け回る。

 16日時点でのリーグ戦出場は149。節目到達の戦いで果たしたい事がある。「積み重ねて来た数字だけど、J1ではまだまだ少ないから」。川崎戦出場でJ1は43試合目と全体の3分の1にも満たない。その数を伸ばしていくと同時に「チャンスがあればゴールも狙って行きたい」。J1初得点で、150試合に花を添える。

 札幌は過去川崎戦で4分け14敗と、Jクラブで唯一勝ち星を挙げられていないが、「ボールをうまく回してくるチームだが、奪った時はチャンスになる」と指摘。1―1で引き分けた昨年4月の試合でFW都倉のゴールをアシストした実績からも苦手意識はない。美酒を味わう時が来た。(砂田 秀人)

サッカー

×