【甲府】J1自動昇格圏と12差…上野監督、後半戦巻き返しを約束

スポーツ報知
真剣な表情で指示を出す上野監督(右端)

 ヴァンフォーレ甲府の、6年ぶりのJ2での戦いは後半に入った。チームは29日、敵地の松本戦(松本)に臨む。現在、9勝7引き分け9敗の勝ち点34で11位と、J1自動昇格圏の2位との勝ち点差は12。攻撃陣の相次ぐ離脱など厳しい状況が続く。その中で上野展裕監督(52)が取材に応じ「ピンチをチャンスに変えていきたい」と巻き返しを誓った。28日は中央市内で調整。指揮官の期待を背負い、3トップの中央での先発が濃厚なFW金園英学(29)が、3年ぶりの“マルチゴール”を誓った。

 4月30日に吉田達磨前監督の後を受け就任した上野監督。5月はリーグ戦4勝1分けとV字回復させた。ただ、同26日の大分戦(6〇2)で4連勝して以来、連勝がないなど、最近は苦戦している。さらにFWジュニオールバホスとMF小塚和季の負傷離脱や、FWリンスの移籍。リーグ戦でのチーム得点上位3人を一気に欠く、厳しい台所事情にある。だが、指揮官は前向きな姿勢を崩すことはない。

 「ピンチをチャンスに変えていきたいし、全員で戦える絶好の機会として捉えたい。甲府にはいい選手がたくさんいる。こういうときこそ、力を出せたりするもの。必死でやるとプラスアルファの力が出てくる」

 最近は時間がないというが、趣味はウォーキング。ただ、そこでもサッカーが頭から離れることはない。

 「休みのときは1~2時間、甲府市内の川沿いを歩いている。山梨は自然が多く、いい街。頭の中はサッカーのことで、堂々巡りしています(笑い)」

 そんな指揮官は、意外にも野球少年でもあった。

 「サッカーは、おじから誘われて小2から始めた。でも、小学校の頃は野球の方が多くて、週2~3回。サッカーは週1回(笑い)。投手だった。(選手、指導者として)広島にいたので、カープファンです」

 受け答えは穏やな雰囲気だが、確固たる信念がある。

 「中途半端が嫌い。最後までやりきる。クラブはもちろん、山梨の方々との共同作品として、目標のJ1昇格へ向けやっていきたい」(取材、構成・三須 慶太)

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