【札幌】チャナ、同点弾で収穫ドロー 2戦ぶり勝ち点

スポーツ報知
前半7分、同点ゴールを決めるMFチャナティップ(右)

◆明治安田生命J1リーグ第21節 札幌1―1C大阪(11日・札幌ドーム)

 勝負にこだわり、北海道コンサドーレ札幌が2試合ぶりに勝ち点をつかんだ。ホームのC大阪戦は前半6分に先制されるも、1分後にMFチャナティップ(24)が左足でミドル弾を決めて追い付き、1―1で引き分けた。前節5日の柏戦は打ち合いの様相となり、1―2で敗れた。黒星を教訓に持ち前の攻撃性だけでなく、守備面にもウェートを傾け、勝ち点1を上積みした。順位は5位に落ちたが、難敵相手に流れを見極めた、進化を示す戦いを見せた。

 届かなかった勝ち星にも、札幌に悲観する者はいなかった。前半6分に先制されたが、直後に追い付いての引き分け。W杯中断後、ホームでの初勝利こそならなかったが、背中痛の緩和のため、痛み止めの注射を4本打ってフル出場したDF金眠泰(24)は「攻撃ではいい崩しをしたし、守備のリスク管理もできていた。十分勝てた試合」とうなずいた。

 前節、今回と同じ札幌ドームで、柏に1―2で敗れた。シュート数が17対19という、見た目にも面白い“打ち合い”となった一戦は、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)の「1点取られたら2点取る」という攻撃的スタイルを体現するものだった。しかし、個人の能力で打開され、ミスも絡んだ失点に、全員が修正の必要性も感じ取っていた。

 敗戦を糧に、MF宮沢裕樹主将(29)は「攻撃と守備のバランスを取りながら、粘り強くやることが大事」と試合の流れを読み、出る・引くの判断を徹底。MF山口ら日本代表クラスが並ぶ相手に18本のシュートは打たれたが、ペトロヴィッチ監督が「しっかりブロックを作り、崩された形はなかった」と言ったよう、CKからの1失点に抑え、勝ち点取りにつなげた。

 順位こそ5位に落ちはした。しかし、1試合消化が少なく、指揮官が代わっての1年目で、20試合を終えて4位との勝ち点差1は堂々の成績と言える。同点弾のチャナティップは「勝てなかったのは悔しいが、試合内容はいいから。ここから勝ち続けたい」と前を向いた。反省を即座に修正して得た勝ち点1は、再浮上につながる収穫材料に、変えていく。(砂田 秀人)

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