【宏太’Sチェック】試合中に修正箇所見えなかったC大阪戦

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第21節 札幌1―1C大阪(11日・札幌ドーム)

 C大阪戦は妥当な引き分けだった。むしろ内容的には負けて当たり前だったくらい。勝ち点を取れたのはラッキーだったと言える。

 本当に強いチームというのは、駄目な時に原因が分かって、試合中に自分たちで解決できる。しかしC大阪戦の札幌は、後半に運動量が少し上がった程度で修正箇所が見えなかった。

 今年の札幌は、悪い試合をした次戦に内容が格段に良くなる。W杯中断明け初戦で川崎に敗れ、続く磐田戦は0―0も内容で圧倒していたのが顕著な例。それはミシャ(ペトロヴィッチ監督の愛称)が指示し、ここをこうしろと言ってくれるから。自分たちも理論的に考え、ピッチで実行していかないと、こういう試合はまた起こる。

 C大阪戦ではまずファーストDFが甘かった。そうなると球の出どころが絞れず自由にやらせてしまう。金眠泰はDFラインを一生懸命上げようとしていたが、前の守備が緩いとまた相手の攻撃を受けてしまう。上げるプラス、前の選手に「行け」という声もかける。ピッチ内で引っ張る選手がもっと出てこないと、将来ミシャがいなくなった途端、元のチームに戻ってしまう。

 全員の頑張りは僕も認めている。ただそれだけでなく、個人の判断を上げていくことが、勝つためには必要になる。(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

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