【清水】さくらももこさんに恩返しの喪章…29日横浜M戦でチーム関係者以外で初

スポーツ報知
クラブ創設20周年記念でさくらさんから清水に寄せられたイラスト(清水エスパルス提供)

 アニメ「ちびまる子ちゃん」の原作者で静岡市清水区出身の漫画家・さくらももこさん(享年53)が15日に亡くなったことを受け、J1・清水エスパルスが29日の横浜M戦(日産ス)で喪章をつけてプレーすることが決まった。クラブ関係者が28日、明らかにした。チーム関係者以外の訃報で喪章をつけるのは創設以来初めてとみられる。訃報が明らかになってから一夜明けたこの日も、益若つばさ(32)、山本リンダ(67)ら芸能界からは悲しみの声が相次いだ。

 清水がホームタウンの“レジェンド”へ手向けの勝利を目指す。これまで東日本大震災など自然災害が発生した際や、OBの真田雅則氏(享年43)、山田泰寛氏(享年45)、チームの番記者を務めていたフリーライターの大場健司氏(享年43)が死去した際に黒い喪章を左肩につけてプレーしてきたが、クラブ関係者以外の訃報でそうした対応をするのは初めてという。

 クラブ幹部は「地元の顔として清水を世に広めてもらった。哀悼の意を表したい」と説明。日程の都合上、次のホームゲームは4節先の9月21日・G大阪戦となるため、アウェーでは異例となる直近の横浜M戦で喪章をつけることになった。

 さくらさんと清水の縁は深い。創設20周年の12年にクラブが記念イラストの作製を依頼したところ、「破格で受けてくれた」(関係者)という。「ふるさとのみなさんの夢を背負って走り続ける清水エスパルスを私も応援しています」などメッセージを添えたイラストが届いた。スケジュールの都合で実現はしなかったが、「試合を見に行きたい」と望んでいたという。

 ちびまる子はファン感謝イベントやホームゲームでのキックインにも登場。サポーターからも愛される存在だった。さくらさんと同じ母校・清水西高のMF・石毛秀樹(23)は「日曜日といえばちびまる子ちゃん。小さい時はよく見てました。勝つしかない」と気合。天国へ“恩返し”の白星を届ける。

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