【岩政大樹 オン・ザ・ピッチ】堂安、南野、中島“次の所属クラブ”が重要

スポーツ報知
コスタリカ戦でシュートする堂安

 森保監督の日本代表が動き出しました。初陣となったコスタリカ戦で鮮烈な印象を残したのが攻撃的な中盤に位置した堂安選手、南野選手、中島選手です。3人に共通しているのはまだ若く伸びしろがあるということ、そして欧州の中堅国で常時試合に出て、結果を残してきているということです。この夏、ベルギー・リーグにも何人かの若い選手が移籍しましたが、このようにまずは中堅国に行き、活躍をした上でドイツやイングランドなどのトップレベルに挑戦していく流れは、より加速していくでしょう。

 サッカーは選手寿命が非常に短いスポーツです。トップパフォーマンスを維持できる期間は10年間でも長い方です。となると、4年に1度のW杯への挑戦権は普通は1度か2度しかありません。3人にしても今は若いと言われますが、次のカタールW杯を20代半ばで迎えると、その次はもう30歳前後となります。そうなると、この4年間がいかに彼らのキャリアにとって重要な意味を持つかが容易に理解できます。

 注目は、彼らが中堅国でスタートさせた欧州でのキャリアのステップをいつ、どこにアップさせていくかの決断です。カタールW杯が近くなればなるほど、試合に出られないことのリスクは高くなります。とはいえ、これからW杯の予選を通して作られていく森保ジャパンの軸としてプレーしていきたい思いもあるはずで、彼らの“次の所属クラブ”を選ぶタイミングは森保監督の構想にも大きく影響していくでしょう。

 その判断と決断いかんで、全く違う“その先”が待つ4年間です。リスクは常について回りますが、彼らは必ずどこかでステップアップのタイミングを見計らい、チャレンジしていくでしょう。そこにはきっと難しさも耐えるべき時も存在するのでしょうが、コスタリカ戦のプレーぶりのように、どんどん前へ向かう姿勢を見せ続けてほしいと期待します。(東京ユナイテッド、元日本代表DF)

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